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株式会社IHIの環境イニシアチブに関する総合分析報告書

更新日:2025年7月17日
業種:製造業(3333)

序論

重工業界は、その事業活動が地球環境に与える影響の大きさから、サステナビリティと企業価値の連動性が極めて高いセクターとして、世界的な注目を集めている。特に、気候変動、資源枯渇、生物多様性の損失といった地球規模の課題に対し、企業が如何に戦略的かつ実効性のある対策を講じるかが、その長期的な競争力と存続可能性を左右する重要な指標となっている。このような背景の中、株式会社IHI(以下、IHI)は、「自然と技術が調和する社会を創る」という企業ビジョンを掲げ、ESG経営を中核に据えた事業運営を推進している 1。同社は「IHIグループサステナビリティデータブック」や「統合報告書」を通じて、気候変動対策、資源循環、生物多様性保全の三つの柱に関する包括的な戦略と取り組みを詳細に開示している 3

本報告書は、IHIが公表するこれらの環境イニシアチブを多角的に分析し、その実効性と課題を客観的に評価することを目的とする。具体的には、まずIHIの各環境分野における具体的な取り組みと実績を精査する。次に、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の枠組みに基づき、同社が直面するリスクと機会を分析するとともに、近年発覚した子会社における重大な不正事案が企業全体のガバナンスとESG情報の信頼性に与える影響を考察する。さらに、国内の主要な競合である三菱重工業株式会社および川崎重工業株式会社の環境戦略との比較を通じて、業界内でのIHIの位置付けを明確化する。CDP、MSCI、Sustainalyticsといった主要な外部評価機関によるスコアをベンチマーキングし、客観的なパフォーマンスレベルを検証する。

本分析を通じて導き出される結論は、IHIが「自然と技術が調和する社会」という高邁なビジョンを掲げる一方で、その実行面、特に気候変動対策におけるリーダーシップの発揮という点において、競合他社に後れを取っているという実態である。さらに、このパフォーマンスのギャップは、組織の透明性と倫理観の根幹を揺るがす深刻なガバナンス上の欠陥によって増幅されており、同社のESGフレームワーク全体の信頼性を脅かす重大なリスクとなっている。本報告書は、これらの課題を浮き彫りにし、IHIが真に持続可能な企業へと変革を遂げるための戦略的提言を行うものである。


第1章:株式会社IHIの環境戦略と具体的取り組み


本章では、IHIが環境分野で推進する戦略と具体的な取り組みについて、「気候変動への対策」「資源循環型社会の形成」「生物多様性保全」の三つの重要課題に焦点を当てて詳述する。同社のサステナビリティデータブックや統合報告書に基づき、公表されている目標、実績、そしてその背景にある戦略的思考を分析する。


1.1. 気候変動への対策


IHIグループは、気候変動をESG経営における最重要課題の一つとして位置付け、「IHIカーボンニュートラル2050」を宣言している 3。この宣言は、パリ協定が目指す世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて

1.5∘Cに抑える目標との整合性を図るものであり、同社の気候変動戦略の根幹をなしている。具体的な数値目標として、自社の事業活動に由来する温室効果ガス(GHG)排出量であるScope 1およびScope 2について、2030年度までに2019年度比で半減させ、2050年度には実質ゼロを達成することを掲げている 3。さらに、短期的な目標として「IHIグループ環境活動計画2023」の中で、2025年度までに設備投資を通じてScope 1および2の排出量を合計12,000トン-

CO2​e削減することも定めている 3

バリューチェーン全体での排出量、特にScope 3に関しても、2050年までの実質ゼロを目指すという野心的な目標を設定している。その削減努力は、排出量が最も大きい「販売した製品の使用(カテゴリ11)」と「購入した製品・サービス(カテゴリ1)」に重点が置かれている 3。この戦略を支える技術的な柱として、IHIは燃料アンモニアの製造から利用に至るまでのバリューチェーン構築、二酸化炭素回収・有効利用・貯留(CCUS)技術の開発、そして航空輸送システムや自動車分野における製品の軽量化・電動化を推進している 3

2023年度の実績を見ると、Scope 1および2の合計排出量は211,970トン-CO2​eとなり、前年度からの削減を達成した。しかしながら、エネルギー消費原単位は前年度比で3.5%増加しており、同社はこれを生産プロセスにおける一時的な特別要因によるものと説明しているが、エネルギー効率の改善には課題が残ることを示唆している 3。一方で、Scope 3の総排出量は約4億358万トン-

CO2​eという膨大な量に達しており、その大半がかつて販売した石炭火力発電用ボイラーなどの製品使用に起因するものであることが明らかにされている 3

このScope 3排出量の構造は、IHIが抱える根本的な戦略的課題を浮き彫りにしている。同社のカーボンフットプリントの大部分は、自社工場の操業ではなく、市場に既に存在する過去の製品ポートフォリオから生じている。IHIは2025年度までに石炭火力発電用ボイラの新設工事を終了する計画であるが 3、これらの設備の稼働寿命は数十年にも及ぶため、排出の「尾」は長期にわたって残り続ける。これは重大な移行リスクを構成する。アンモニアやCCUSといった次世代技術はまだ開発途上か、あるいは社会実装の初期段階にあり、既存のレガシー製品群がもたらすリスクを完全に相殺するには至っていない。この「移行の谷」を乗り越えるためには、既存設備の燃料転換(例えば石炭からアンモニアへ)を含むライフサイクルビジネスや改修サービスの提供が、リスク緩和の鍵を握る極めて重要な戦略となる。


1.2. 資源循環型社会の形成


IHIは、資源循環型社会の形成に向けて、リデュース・リユース・リサイクルの「3R」とサーキュラーエコノミーの概念を基本戦略として掲げている 3。具体的な目標として、2025年度までに2022年度を基準として廃棄物排出量を3%削減し、取水量も同様に3%削減することを定めている 3。この戦略には、工場での原材料歩留まり向上や製品の長寿命化を促すサービス事業の拡大が含まれる。

しかし、2023年度の実績は、この目標とは著しく乖離する結果となった。廃棄物排出量は前年度比で10.3%増加し、取水量は実に44.8%もの大幅な増加を記録したのである 3。IHIはこの結果について、「海外拠点における生産プロセスの一時的な変更」が原因であると説明している 3。この説明は、同社の資源管理システムが内包する脆弱性を示唆している。真に実効性のあるサーキュラーエコノミーモデルは、生産量の変動やプロセスの変更といった外部からの圧力に対して、一定の吸収力と回復力、すなわちレジリエンスを持つべきである。今回のような生産プロセスの変更が、これほど劇的な廃棄物と水使用量の増加に直結したという事実は、同社の資源循環への取り組みが、安定した定常運転の最適化に偏重しており、動的な生産計画やリスク管理のプロセスに深く統合されていない可能性を浮き彫りにしている。これは、方針と現場のオペレーションとの間に存在するギャップを示しており、今後の改善が急務である。


1.3. 生物多様性保全


IHIの環境戦略において、生物多様性の保全は競合他社との差別化を図る上で特筆すべき強みとなっている。同社は、国連の「昆明・モントリオール生物多様性世界枠組(GBF)」への貢献を明確に意識し、環境省が主導する「30by30アライアンス」にも参加するなど、グローバルな目標と連携した活動を展開している 3

その取り組みは、抽象的な方針に留まらず、具体的かつ地域に根差した長期的なプロジェクトとして結実している。例えば、滋賀県東近江市における愛知川流域の農業水路の環境保全活動は、固有種であるビワマスやアユの生育環境改善に直接貢献するものであり、GBFのターゲット1(空間計画)に沿った取り組みと位置づけられている 3。また、2008年から継続しているIHI横浜事業所による東京湾のアマモ場再生活動は、小魚の生息地となる「海のゆりかご」を育むだけでなく、光合成による

CO2​固定化にも寄与する重要な活動である 5。さらに、同事業所では在来種である杉田梅の保護・育成活動も行っており、これはGBFのターゲット4(種の保全)に貢献するものである 3。兵庫県の相生事業所は、その豊かな自然環境を活かした動植物調査やグリーンインフラ整備が評価され、「いきもの共生事業所」としての認証を長年にわたり維持している 5。これらの活動は、法令基準を上回る自主的な排水管理や、体系的な土壌・化学物質汚染防止策といった堅固な管理システムによって支えられている 3

これらの具体的で地に足のついた自然保護活動は、脱炭素技術開発に重点を置く競合他社の環境戦略とは一線を画すものであり、「ネイチャーポジティブ」や自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)といった新たな潮流に関心を持つ投資家層に対して、強力な訴求力を持つ可能性がある。しかし、同社の報告書では、東京湾のアマモ場再生活動がGBFのターゲット8(気候変動対策)の取り組みとして紹介されている点には、若干の違和感が残る 5。ブルーカーボンとしての

CO2​固定効果は確かに存在するものの、この活動の主たる価値は生物多様性の回復にある。この分類は、気候変動という支配的な物語の中に、生物多様性の取り組みを位置づけようとする意識の表れかもしれない。より自信を持ったアプローチは、生物多様性そのものの価値を前面に押し出し、より包括的でバランスの取れた環境戦略を持つ企業としてのアイデンティティを確立することであろう。


第2章:環境関連リスクと事業機会の分析


本章では、IHIが直面する環境関連のリスクと事業機会について、多角的な視点から分析を行う。特に、TCFD提言に基づく気候関連のリスク・機会の評価に加え、企業全体のESG活動の信頼性を根底から揺るがしかねないガバナンス上の重大なリスク事案についても深く掘り下げる。


2.1. 気候関連リスク・機会(TCFDに基づく分析)


IHIは、TCFD提言に沿った情報開示の一環として、気候変動が事業に与える影響を評価するために独自のシナリオ分析を実施している 6。この分析では、二つの対照的な未来像が設定されている。一つは、温室効果ガスの排出が厳しく制限され、社会システム全体が気候変動の緩和へと大きく移行する「カーボンニュートラルな世界」であり、これは移行リスクが顕在化するシナリオである 6。もう一つは、気候変動の物理的な影響が深刻化し、自然災害への適応が不可欠となる「気候変動の影響が甚大な世界」であり、これは物理的リスクが中心となるシナリオである 6

移行リスクの側面では、炭素税の導入といった政策・規制の強化、化石燃料に依存する従来型製品(例えば、車両用過給機や航空エンジン)に対する市場需要の低下、そして脱炭素化技術の研究開発に伴うコスト増などが主要なリスクとして認識されている 6。これに対し、IHIはこれらのリスクを事業機会へと転換する戦略を描いている。具体的には、燃料アンモニアやCCUSといった脱炭素技術の開発・社会実装を加速させること、そして電動化製品やレジリエントな社会インフラへの需要増加を捉えることで、新たな成長を目指している 4

物理的リスクの側面では、台風や洪水といった異常気象の激甚化・頻発化による生産拠点の被災やサプライチェーンの寸断が、事業継続を脅かす重大なリスクとして特定されている 6。これに対する適応策として、IHIは事業継続計画(BCP)の実効性を高めるとともに、高度な水管理システムのような防災・減災に貢献するインフラ技術の開発を通じて、社会全体のレジリエンス向上に貢献することを目指している 3。このように、TCFDの枠組みを活用し、リスクと機会の両面から気候変動への戦略的な対応を進めている。


2.2. ガバナンスおよびレピュテーション・リスク:IHI原動機における不正事案


IHIの環境戦略やリスク管理体制を評価する上で、決して看過できないのが、2024年に発覚した100%子会社であるIHI原動機(IPS)におけるデータ改ざん問題である 7。この事案では、船舶用および陸上用エンジンについて、試運転時の燃料消費率データを長年にわたり顧客に報告していた値に合致するよう改ざんするという、極めて悪質な不正行為が行われていた。この不正の発覚により、関連するエンジンの出荷が事実上停止し、顧客である造船所の新造船工程に影響が及ぶなど、事業に直接的な打撃を与えた 8

外部調査委員会による報告書は、この不正が単なる個人の逸脱行為ではなく、組織的な問題に根差していることを明らかにしている 7。その根本原因として、製造部門と検査部門の独立性が確保されておらず、牽制機能が働いていなかったこと、問題を認識しながらも、納期遵守や業務遂行を優先するあまり是正に踏み出せない現場の風土、管理職の人事異動が少なく内部の論理が優先される閉鎖的な環境、そして子会社と親会社であるIHI経営層との間に存在する「壁」により、問題が経営トップにまで上がらなかったことなどが指摘されている 7。これは、日本企業が抱える内部通報制度の機能不全という、より広範な課題の一端を示すものでもある 9

この不正事案は、単なるオペレーション上の失敗に留まらない。それは、IHIグループ全体のガバナンス体制の深刻な欠陥を示すものであり、同社が公表するあらゆるサステナビリティ情報の信頼性に対する体系的なリスクを創出する。ESG評価や投資判断は、企業が開示するデータ、すなわち本報告書の第1章で分析したようなGHG排出量や廃棄物削減量といった数値に大きく依存している 3。一つの重要な事業領域において、長年にわたるデータ改ざんを許容するようなガバナンスと企業文化が存在したのであれば、ESG分析の観点からは、他の領域、すなわち環境関連の自己申告データにおいても同様の不正や誤謬が発生するリスクを想定せざるを得ない。

したがって、このスキャンダルはIHIのESGリスクプロファイルを根本的に引き上げるものである。例えば、IHIが現在獲得しているMSCIの「AA」という高い評価 10は、このような重大な不祥事(コントロバーシー)を評価に反映させるMSCIのメソドロジー 11に基づけば、将来的に下方修正される可能性が十分にある。これは、投資家にとって極めて重要な、将来を見据えたリスクであり、IHIが最優先で取り組むべき経営課題であることを示している。このガバナンスの危機を乗り越え、信頼を再構築しない限り、いかに精緻な環境戦略を策定したとしても、それは砂上の楼閣となりかねない。


第3章:競合環境と業界のベストプラクティス


本章では、IHIの環境戦略を業界の文脈の中に位置づけるため、国内の主要な競合企業である三菱重工業株式会社(以下、三菱重工)と川崎重工業株式会社(以下、川崎重工)の取り組みを分析し、業界におけるベストプラクティスを明らかにする。


3.1. 競合の環境への取り組み:三菱重工業


三菱重工は、2040年までにバリューチェーン全体でのカーボンニュートラル達成を目指す「MISSION NET ZERO」を宣言し、脱炭素社会の実現を経営の中核に据えている 12。その戦略は、エネルギー供給側の脱炭素化を推進する「エナジートランジション」と、エネルギー需要側の効率化・脱炭素化を支える「社会インフラのスマート化」という二つの大きな柱で構成されており、極めて体系的である 12

三菱重工の取り組みの特長は、具体的な実証拠点を通じてソリューションを社会に提示している点にある。広島県の三原製作所を「カーボンニュートラルトランジションハブ三原」と位置づけ、自社工場を脱炭素技術のパイロットプラントとして活用し、そこで得られた知見や技術を顧客に展開するモデルを構築している 14。これは、自社の排出削減と事業機会の創出を直結させる先進的な事例と言える。また、同社のTCFDレポートでは、事業機会としてCCUS、水素・アンモニア発電、そして革新軽水炉を含む原子力事業が明確に挙げられており、これらの技術開発と社会実装に経営資源を集中投下していることがうかがえる 13

さらに、三菱重工は統合報告書を効果的なコミュニケーションツールとして活用し、脱炭素化に向けた戦略の進捗や将来の方向性について、図表などを多用しながらステークホルダーに対して詳細かつ分かりやすく説明している 12。この積極的な情報開示姿勢も、投資家からの信頼獲得に貢献するベストプラクティスの一つである。


3.2. 競合の環境への取り組み:川崎重工業


川崎重工は、2030年を見据えた「グループビジョン2030」において、「エネルギー・環境ソリューション」を3つの注力フィールドの一つに掲げ、明確な方向性を示している 18。同社の環境ビジョンは、「CO2 FREE(脱炭素社会の実現)」「Waste FREE(循環型社会の実現)」「Harm FREE(自然共生社会の実現)」という3つの「FREE」をキーワードに構成されており、包括的なアプローチが特徴である 19

川崎重工の戦略で最も際立っているのは、水素エネルギーに対する明確かつ大胆なコミットメントである。同社は、水素の「つくる」「はこぶ」「ためる」「つかう」という全てのフェーズをカバーするサプライチェーン全体の構築を目指しており、これは競合他社と比較しても極めて野心的で集中的な戦略的賭けと言える 20。この戦略を裏付けるように、同社は2040年までに

CO2​フリーのソリューション群を揃える「Zero-Carbon Ready」という目標を掲げている 22。さらに、2030年までに国内の主要事業所における

CO2​排出を、自社開発の水素ガスタービン発電などを活用して実質ゼロにするという、極めて挑戦的な目標を設定している 20

また、川崎重工は気候変動の物理的リスクへの対応においても具体的な対策を進めている。事業継続計画(BCP)の中で、沿岸部に位置する工場において電気設備のかさ上げを実施するなど、具体的な物理的対策を講じていることは、リスク管理の実効性を示す好例である 23。このように、川崎重工は特定の技術領域(水素)への深いコミットメントと、それを支える野心的な目標設定および具体的なリスク対策において、業界のベストプラクティスを形成している。


第4章:環境パフォーマンスとスコアのベンチマーキング


本章では、主要な外部ESG評価機関による評価スコアを比較分析することで、IHIの環境パフォーマンスを客観的にベンチマーキングする。CDP、MSCI、Sustainalyticsという異なる視点を持つ評価機関のスコアを統合的に解釈し、IHIの強みと弱みを浮き彫りにする。


4.1. CDPスコアの比較分析


企業の気候変動への取り組みを評価する国際的な非営利団体であるCDPの評価において、IHIと主要競合との間には明確な差が存在する。2024年のCDP気候変動質問書に対する評価で、IHIは「B」スコア(マネジメントレベル)を獲得した 25。これに対し、三菱重工は「A-」スコア(リーダーシップレベル)を 26、川崎重工は最高評価である「Aリスト」企業に選定されている 20

このスコアの差は、CDPの評価方法論を理解することで、その意味がより明確になる 29。IHIが獲得した「B」スコアは、企業が環境リスクを認識し、その影響を管理するための行動を起こしている段階(マネジメント)にあることを示す。これは決して低い評価ではないが、リーダーシップレベルには達していないことを意味する。一方、三菱重工と川崎重工が獲得した「A-」および「A」スコアは、単なる管理に留まらず、業界のベストプラクティスを実践し、バリューチェーン全体を巻き込んだ戦略的なリーダーシップを発揮している企業(リーダーシップ)に与えられるものである。つまり、CDPというグローバルな評価基準において、IHIは「管理者」と見なされているのに対し、競合他社は「指導者」として認識されているのである。

この評価の乖離は、IHIの戦略と外部から見たパフォーマンスとの間に存在するギャップを示唆している。IHIは「IHIカーボンニュートラル2050」という包括的な戦略を策定し、サステナビリティデータブック等で詳細な情報開示を行っている 3。しかし、その取り組みが、CDPがリーダーシップレベルの企業に求める野心的なScope 3目標の設定、サプライチェーンにおける具体的な削減活動の推進、あるいは情報開示の透明性といった点で、競合他社が達成している水準には及んでいない可能性が高い。このCDPスコアの差は、IHIが自社のビジョンと実際のパフォーマンスを一致させるために取り組むべき重要な課題領域を明確に示している。


4.2. MSCIおよびSustainalytics評価の比較分析


CDP評価とは対照的に、他の主要なESG評価機関のレーティングは、異なる側面からIHIのパフォーマンスを捉えている。世界的な金融サービス企業であるMSCIが提供するESGレーティングにおいて、IHIは2024年に「AA」評価を獲得しており、これは三菱重工が2022年に獲得した「AA」評価と同水準である 10。MSCIの評価は、同業種内での相対評価であり、環境(E)、社会(S)、ガバナンス(G)の各分野における多数のキーイシューに対するリスク管理能力を総合的に分析する 32。この「AA」という評価は、MSCIのフレームワークにおいては、IHIがグローバルな機械セクターの同業他社と比較して、ESG全般のリスク管理においてリーダー的な地位にあることを示している。

一方、Morningstar傘下のSustainalyticsが提供するESGリスクレーティングでは、数値が低いほどリスクが低いと評価される。この評価において、IHIは機械(Machinery)産業グループ内で「ミディアムリスク」に分類され、リスクスコアは29.1であった 34。これに対し、川崎重工は複合企業(Industrial Conglomerates)産業グループに属し、「ハイリスク」と評価され、リスクスコアは35.9となっている 35。Sustainalyticsの評価は、企業が直面するESGリスクのうち、管理策を講じてもなお残存する「管理不能なリスク」の大きさを絶対値で測る点に特徴がある 36

これらの評価結果は一見すると矛盾しているように見えるが、各評価機関のメソドロジーの違いを理解することで、IHIのESGプロファイルの多面性が浮かび上がってくる。CDPでは気候変動対策の実行力とリーダーシップで競合に劣後する一方で、MSCIでは広範なESG管理体制が同業他社比で高く評価されている。また、Sustainalyticsにおいて川崎重工よりもリスクが低いと評価されている点は、川崎重工が社運を賭けて推進する水素事業 37 のような集中的な戦略が、Sustainalyticsの視点からは高い「管理不能なリスク」を伴うと見なされている可能性があることを示唆している。

結論として、IHIのESGプロファイルは一様ではない。同社は、MSCIが評価するような基盤となるマネジメントシステムや方針策定においては強みを持つ。しかし、CDPが重視するような、気候変動対策における先進的なリーダーシップの発揮という点では明確な課題を抱えている。そして、これらの評価すべてに対し、第2章で詳述したIHI原動機のガバナンス問題 7は、将来的に全てのスコアを押し下げる可能性を秘めた、最大の不確定要素として存在し続けている。


第5章:総合評価と戦略的提言


本報告書の分析全体を統合し、IHIが環境分野で直面している本質的な課題を特定するとともに、その企業価値と持続可能性を向上させるための具体的な戦略的提言を行う。


5.1. IHIが直面する現在の課題


本分析を通じて、IHIが直面している主要な課題は、以下の四点に集約される。

第一に、最も深刻かつ緊急性の高い課題は、IHI原動機の不正事案によって露呈した「ガバナンスと信頼性の欠如」である 7。この問題は、単なるコンプライアンス違反に留まらず、組織の透明性と倫理観というESG経営の根幹を揺るがすものである。この信頼の欠損を回復しない限り、他のいかなる環境への取り組みもその価値を正当に評価されることはない。

第二に、「気候変動におけるリーダーシップのギャップ」が挙げられる。CDPスコアが明確に示す通り、IHIの気候変動対策は、三菱重工や川崎重工といった競合他社が達成しているリーダーシップレベルに達しておらず、「マネジメントレベル」に留まっている 25。これは、「IHIカーボンニュートラル2050」という戦略を、業界のベストプラクティスとして認識されるレベルの行動へと昇華させられていないことを意味する。

第三に、「オペレーションの一貫性の欠如」という課題がある。2023年度の資源循環分野における実績が、設定した目標から大きく逸脱したことは、生産変動に対応できない資源管理システムの脆弱性を示唆している 3。これは、環境戦略が現場のオペレーションに十分に浸透していない可能性を示している。

第四に、「戦略的コミュニケーションの課題」である。IHIは、競合他社にはないユニークで価値の高い生物多様性保全活動を数多く実施している 5。しかし、その価値を企業の環境アイデンティティの中核として戦略的に発信し、差別化要因として活用するまでには至っていない。


5.2. 環境パフォーマンス向上のための提言


上記の課題を踏まえ、IHIが環境パフォーマンスを向上させ、真に持続可能な企業としてステークホルダーからの信頼を勝ち得るために、以下の四つの戦略的行動を提言する。

第一の提言は、「ガバナンスと透明性の抜本的強化」である。IHIは、IHI原動機で発覚したガバナンスの欠陥に対処するため、調査報告書で示された再発防止策を子会社レベルに留めず、IHIグループ全体に適用・展開すべきである。具体的には、製造部門と品質保証部門の完全な独立性の確保、形骸化しない実効的な内部通報者保護制度の強化、そして経営層による現場との直接的な対話の機会を増やすことが求められる。さらに、失墜した信頼を回復するため、GHG排出量や廃棄物量といった主要な環境データの報告プロセスについて、独立した第三者機関による保証(監査)を可及的速やかに受け、その結果を公表することが不可欠である。

第二の提言は、「脱炭素化の加速によるリーダーシップ地位の確立」である。CDP評価における競合とのギャップを埋めるため、より野心的な行動計画が求められる。具体的には、Scope 3排出量、特にカテゴリ11(製品使用)の削減に向けた、より踏み込んだ中期目標を設定すること、自社事業所における再生可能エネルギー導入比率を飛躍的に高めるための投資を拡大すること、そしてサプライヤーに対して具体的な削減目標達成を支援・要請するエンゲージメントプログラムを強化し、バリューチェーン全体での脱炭素化を主導する姿勢を明確にすることが重要である。これにより、CDP評価における「A」スコアの獲得を具体的な経営目標として設定すべきである。

第三の提言は、「資源管理におけるレジリエンスの構築」である。生産量の変動に左右されない、強靭な資源管理システムを構築する必要がある。そのためには、サーキュラーエコノミーの原則を、静的な通常業務の最適化だけでなく、動的な生産計画やサプライチェーンマネジメントのプロセス自体に深く組み込むことが求められる。例えば、設計段階での資源効率の最大化(サーキュラーデザイン)や、生産変動を予測した上での水・廃棄物管理計画の策定などが考えられる。

第四の提言は、「生物多様性を戦略的差別化要因として活用」することである。IHIは、そのユニークで価値の高い生物多様性保全活動を、単なる社会貢献活動ではなく、企業戦略の中核的な柱として再定義すべきである。具体的には、TNFDの枠組みに沿った情報開示を積極的に進め、自然資本への貢献を定量・定性の両面から示す「ネイチャーポジティブ」の明確な物語を構築する。これにより、気候変動対策だけでなく、自然資本という新たな評価軸で企業価値を測ろうとする投資家層を惹きつけ、IHIならではのサステナビリティブランドを確立することができる。


参考文献


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  4. IHI サステナビリティレポート
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  5. IHI サステナビリティレポート
    https://www.ecohotline.com/products/detail.php?product_id=1307

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    https://www.ihi.co.jp/sustainable/environmental/environmental_protection/

  7. IHI 環境への取り組み
    https://www.ihi.co.jp/sustainable/environmental/

  8. IHI 環境への取り組み
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  9. 三菱重工 統合報告書
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  10. 三菱重工 統合報告書
    https://www.ecohotline.com/products/detail.php?product_id=3948

  11. 三菱重工 統合報告書
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000422.000025611.html

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    https://www.mhi.com/jp/finance/library/annual/pdf/report_2024_23.pdf

  13. 三菱重工 サステナビリティレポート
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  20. IHI CDPスコア
    https://www.ihi.co.jp/sustainable/evaluation/

  21. 三菱重工 CDPスコア
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000559.000025611.html

  22. 三菱重工 CDPスコア
    https://www.mhi.com/jp/sustainability/library/pdf/sustainabilitydatabook2024.pdf

  23. 三菱重工 CDPスコア
    https://www.jcnnewswire.com/japanese/pressrelease/89015/3/%E4%B8%89%E8%8F%B1%E9%87%8D%E5%B7%A5%E3%80%81CDP%E3%81%AE%E6%B0%97%E5%80%99%E5%A4%89%E5%8B%95%E3%83%AC%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%84%E3%81%A6%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%99%E3%83%AB%E3%81%AEA-%E8%A9%95%E4%BE%A1%E3%82%92%E7%8D%B2%E5%BE%97

  24. 川崎重工 CDPスコア
    https://www.khi.co.jp/news/detail/20221213_1.html

  25. 川崎重工 CDPスコア
    https://www.khi.co.jp/news/detail/20240207_3.html

  26. 川崎重工 CDPスコア
    https://www.kline.co.jp/ja/news/other/other26617343046135731221.html

  27. IHI MSCI ESG ratings
    https://www.sustainalytics.com/esg-rating/ihi-corp/1008752642

  28. IHI MSCI ESG ratings
    https://www.msci.com/data-and-analytics/sustainability-solutions/esg-ratings

  29. IHI MSCI ESG ratings
    https://www.msci.com/data-and-analytics/sustainability-solutions/esg-ratings-climate-search-tool

  30. 三菱重工 MSCI ESG ratings
    https://www.acnnewswire.com/press-release/english/76431/mhi-receives-msci's-esg-rating-of-

  31. 三菱重工 MSCI ESG ratings
    https://www.mhi.com/news/220713.html

  32. 三菱重工 MSCI ESG ratings
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000402.000025611.html

  33. 川崎重工 MSCI ESG ratings
    https://www.sustainalytics.com/esg-rating/kawasaki-heavy-industries-ltd/1008287365

  34. 川崎重工 MSCI ESG ratings
    https://www.hspharm.com/news/news-detail-513251.htm

  35. IHI Sustainalytics ESG ratings
    https://www.sustainalytics.com/esg-data

  36. IHI Sustainalytics ESG ratings
    https://www.ihi.co.jp/en/sustainable/evaluation/

  37. IHI Sustainalytics ESG ratings
    https://www.sustainalytics.com/corporate-solutions/esg-solutions/top-rated-companies

  38. 川崎重工 Sustainalytics ESG ratings
    https://www.khi.co.jp/sustainability/esg/evaluation.html

  39. 川崎重工 Sustainalytics ESG ratings
    https://www.kline.co.jp/en/sustainability/external_evaluation.html

  40. 川崎重工 Sustainalytics ESG ratings
    https://www.spglobal.com/esg/scores/results?cid=4103004

  41. IHIの気候変動、資源循環、生物多様性に関する具体的な取り組み、目標、実績について教えてください。

  42. IHIの気候変動、資源循環、生物多様性に関する具体的な取り組み、目標、実績について教えてください。
    https://www.ihi.co.jp/sustainable/data/sustainabilitydatabook/

  43. 三菱重工の気候変動、資源循環、生物多様性に関する具体的な取り組み、目標、実績について教えてください。
    https://www.mhi.com/jp/finance/library/annual/pdf/report_2024_23.pdf

  44. 川崎重工の気候変動、資源循環、生物多様性に関する具体的な取り組み、目標、実績について教えてください。

  45. 川崎重工 サステナビリティレポート
    https://kawasakirobotics.com/jp/news/20250331_sustainability-report/

  46. 川崎重工 サステナビリティレポート
    https://www.khi.co.jp/sustainability/library/sustainability_report/

  47. 川崎重工 サステナビリティレポート
    https://finance-frontend-pc-dist.west.edge.storage-yahoo.jp/disclosure/20241203/20241202533107.pdf

  48. IHI TCFDレポート
    https://www.mol.co.jp/sustainability/environment/tcfd/

  49. IHI TCFDレポート
    https://www.ihi.co.jp/sustainable/environmental/climatechange/tcfd/

  50. 三菱重工 TCFDレポート
    https://www.mhi.com/jp/finance/library/annual/pdf/report_2024_24.pdf

  51. 三菱重工 TCFDレポート
    https://www.mitsubishi-motors.com/jp/sustainability/environment/tcfd/index.html

  52. 三菱重工 TCFDレポート
    https://www.mhi.com/jp/sustainability/environment/climate_tcfd.html

  53. 三菱重工 TCFDレポート
    https://mec.disclosure.site/j/sustainability/activities/environment/tcfd/

  54. 川崎重工 TCFDレポート
    https://www.khi.co.jp/sustainability/environment/performance/pdf/24_houkokusyo_tcfd.pdf

  55. 川崎重工 TCFDレポート
    https://www.khi.co.jp/sustainability/library/tcfd_report/

  56. IHI 環境関連リスク
    https://www.ihi.co.jp/sustainable/environmental/environmental_protection/

  57. IHI 環境関連リスク
    https://www.newton-consulting.co.jp/bcmnavi/voice/misconduct_ihi-subsidiary.html

  58. IHI 環境関連リスク
    http://yamaguchi-law-office.way-nifty.com/weblog/2024/05/post-2ba509.html

  59. IHI 環境関連リスク
    https://www.kaijipress.com/news/shipbuilding/2024/04/183756/

  60. 三菱重工 環境関連リスク
    https://www.fsa.go.jp/singi/sonpo/siryou/20240524/siryou3.pdf

  61. 三菱重工 環境関連リスク
    https://www.mhi.com/jp/finance/management/risk

  62. 川崎重工 環境関連リスク
    https://www.khi.co.jp/sustainability/environment/em.html

  63. 川崎重工 環境関連リスク
    https://www.kline.co.jp/ja/sustainability/environment/climate_change.html

  64. 川崎重工 環境関連リスク
    https://energy-shift.com/news/2c8f33ac-6cac-41e4-b7e3-38d7029d8801

  65. 川崎重工 環境関連リスク
    https://shukatu-man.hatenablog.com/entry/khi-is-terrible

  66. 川崎重工 環境関連リスク
    https://www.khi.co.jp/sustainability/governance/risk.html

  67. 川崎重工の気候変動、資源循環、生物多様性に関する具体的な取り組み、目標、実績について教えてください。
    https://www.khi.co.jp/sustainability/library/tcfd_report/

  68. IHIのTCFD提言に基づく気候変動関連のリスクと機会、およびそれらに対する戦略と具体的な対応策について教えてください。
    https://www.ihi.co.jp/sustainable/environmental/climatechange/tcfd/

  69. 三菱重工のTCFD提言に基づく気候変動関連のリスクと機会、およびそれらに対する戦略と具体的な対応策について教えてください。
    https://www.mhi.com/jp/finance/library/annual/pdf/report_2024_24.pdf

  70. 川崎重工のTCFD提言に基づく気候変動関連のリスクと機会、およびそれらに対する戦略と具体的な対応策について教えてください。
    https://www.khi.co.jp/sustainability/library/tcfd_report/

  71. 重工業界 環境対策 ベストプラクティス 日本
    https://www.khi.co.jp/sustainability/environment/performance/co2.html

  72. 重工業界 環境対策 ベストプラクティス 日本
    https://www.khi.co.jp/sustainability/environment/em.html

  73. 重工業界 環境対策 ベストプラクティス 日本
    https://www.mhi.com/jp/sustainability

  74. CDP評価方法 日本企業
    https://www.persefoni.com/ja/blog/cdp-score-disclosure-and-corporate-value

  75. CDP評価方法 日本企業
    https://www.cdp.net/ja/data/scores

  76. CDP評価方法 日本企業
    https://www.wsew.jp/hub/ja-jp/blog/article_41.html

  77. CDP評価方法 日本企業
    https://asuene.com/media/1612/

  78. CDP評価方法 日本企業
    https://susstap.co.jp/article/2709/

  79. CDP評価方法 日本企業
    https://assets.ctfassets.net/v7uy4j80khf8/1bam39m9ceH4FJezfggvng/601366dc9c41b48cbacf39d3296f5799/CDP2024%E3%82%B9%E3%82%B3%E3%82%A2%E8%A7%A3%E8%AA%AC%E8%B3%87%E6%96%99.pdf

  80. MSCI ESGレーティング 手法
    https://bs.doshisha.ac.jp/file/DBS_24_01_J.pdf

  81. MSCI ESGレーティング 手法
    https://www.msci.com/documents/1296102/34424357/MSCI+ESG+Ratings+Methodology_JP.pdf

  82. MSCI ESGレーティング 手法
    https://www.msci.com/documents/1296102/34424357/MSCI+ESG+Ratings+Methodology+-+Process_JP.pdf

  83. MSCI ESGレーティング 手法
    https://www.ricoh.co.jp/magazines/green-transformation/column/esg-rating/

  84. MSCI ESGレーティング 手法
    https://www.env.go.jp/content/900497107.pdf

  85. MSCI ESGレーティング 手法
    https://www.jpx.co.jp/corporate/sustainability/esgknowledgehub/esg-rating/03.html

  86. Sustainalytics ESGリスクレーティング 方法論
    https://www.jpx.co.jp/corporate/sustainability/esgknowledgehub/esg-rating/05.html

  87. Sustainalytics ESGリスクレーティング 方法論
    https://sustainability-communicate.com/posts/glossary-sustainalytics-esg-ratings

  88. Sustainalytics ESGリスクレーティング 方法論
    https://www.alliancebernstein.co.jp/app/wp-content/uploads/2024/08/AIRI-2024_ESG-Ibbotson.pdf

  89. Sustainalytics ESGリスクレーティング 方法論
    https://www.nicmr.com/nicmr/report/repo/2021_stn/2021win06.pdf

  90. Sustainalytics ESGリスクレーティング 方法論
    https://connect.sustainalytics.com/ja-jp/sfs-esg-risk-ratings-license-brochure

  91. CDPのスコアリング方法論について、特に日本企業がA評価を取得するための要件やベストプラクティスについて詳しく教えてください。
    https://www.sustainalytics.com/esg-data

  92. MSCI ESGレーティングの評価手法、特にキーイシューの特定方法、スコアリング、および格付けのプロセスについて詳細に説明してください。
    https://www.msci.com/documents/1296102/34424357/MSCI+ESG+Ratings+Methodology_JP.pdf

  93. SustainalyticsのESGリスクレーティングの方法論、特に「管理不可能なリスク」と「管理可能なリスク」の評価方法、および最終的なリスクレーティングの算出方法について詳しく教えてください。
    https://www.sustainalytics.com/esg-data

引用文献

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  2. 株式会社 IHI レポート名: 統合報告書 2022, 7月 17, 2025にアクセス、 https://tsumuraya.hub.hit-u.ac.jp/special03/2023/7013.pdf

  3. IHI Sustainability Data Book | サステナビリティデータ ..., 7月 17, 2025にアクセス、 https://www.ihi.co.jp/sustainable/data/sustainabilitydatabook/

  4. 環境 | サステナビリティ | 株式会社IHI, 7月 17, 2025にアクセス、 https://www.ihi.co.jp/sustainable/environmental/

  5. 地球環境の保全(汚染防止・生物多様性保全)| 環境 | サステナビリティ | 株式会社IHI, 7月 17, 2025にアクセス、 https://www.ihi.co.jp/sustainable/environmental/environmental_protection/

  6. TCFD提言に基づく情報開示 | 気候変動への対策 | 環境 ... - IHI, 7月 17, 2025にアクセス、 https://www.ihi.co.jp/sustainable/environmental/climatechange/tcfd/

  7. 10分で読み解くIHI子会社の不適切行為に関する調査報告書 - ニュートン・コンサルティング, 7月 17, 2025にアクセス、 https://www.newton-consulting.co.jp/bcmnavi/voice/misconduct_ihi-subsidiary.html

  8. 機関出荷停止、新造船工程影響かIHI原動機のデータ改ざん問題 - 海事プレス, 7月 17, 2025にアクセス、 https://www.kaijipress.com/news/shipbuilding/2024/04/183756/

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  12. 統合レポート「MHI REPORT 2023」を発行 | 三菱重工業株式会社のプレスリリース - PR TIMES, 7月 17, 2025にアクセス、 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000514.000025611.html

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  14. 三菱重工、統合レポート「MHI REPORT 2024」を発行 - ACN Newswire, 7月 17, 2025にアクセス、 https://www.acnnewswire.com/press-release/japanese/93316/%E4%B8%89%E8%8F%B1%E9%87%8D%E5%B7%A5%E3%80%81%E7%B5%B1%E5%90%88%E3%83%AC%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88%E3%80%8Cmhi-report-2024%E3%80%8D%E3%82%92%E7%99%BA%E8%A1%8C

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  18. Kawasaki Sustainability Report 2024, 7月 17, 2025にアクセス、 https://finance-frontend-pc-dist.west.edge.storage-yahoo.jp/disclosure/20241203/20241202533107.pdf

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  21. CO2 FREE(脱炭素社会の実現) | 環境 | 川崎重工業株式会社, 7月 17, 2025にアクセス、 https://www.khi.co.jp/sustainability/environment/performance/co2.html

  22. Kawasaki TCFD Report 2024 - 川崎重工業, 7月 17, 2025にアクセス、 https://www.khi.co.jp/sustainability/environment/performance/pdf/24_houkokusyo_tcfd.pdf

  23. リスクマネジメント | ガバナンス | サステナビリティ | 川崎重工業株式会社, 7月 17, 2025にアクセス、 https://www.khi.co.jp/sustainability/governance/risk.html

  24. TCFDレポート | サステナビリティライブラリ | サステナビリティ, 7月 17, 2025にアクセス、 https://www.khi.co.jp/sustainability/library/tcfd_report/

  25. 社外からの評価・イニシアチブ | サステナビリティ | 株式会社IHI, 7月 17, 2025にアクセス、 https://www.ihi.co.jp/sustainable/evaluation/

  26. CDPの気候変動レポートにおいてリーダーシップレベルのA-評価を獲得 | 三菱重工業株式会社のプレスリリース - PR TIMES, 7月 17, 2025にアクセス、 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000559.000025611.html

  27. 三菱重工、CDPの気候変動レポートにおいてリーダーシップレベルのA-評価を獲得, 7月 17, 2025にアクセス、 https://www.jcnnewswire.com/japanese/pressrelease/89015/3/%E4%B8%89%E8%8F%B1%E9%87%8D%E5%B7%A5%E3%80%81CDP%E3%81%AE%E6%B0%97%E5%80%99%E5%A4%89%E5%8B%95%E3%83%AC%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%84%E3%81%A6%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%99%E3%83%AB%E3%81%AEA-%E8%A9%95%E4%BE%A1%E3%82%92%E7%8D%B2%E5%BE%97

  28. CDP気候変動調査において2年連続で最高評価「Aリスト企業」に選定 - 川崎重工業, 7月 17, 2025にアクセス、 https://www.khi.co.jp/news/detail/20240207_3.html

  29. CDPスコアとは?企業価値向上の鍵を握る仕組みと情報開示の進め方 - Persefoni, 7月 17, 2025にアクセス、 https://www.persefoni.com/ja/blog/cdp-score-disclosure-and-corporate-value

  30. CDPスコアとAリスト - CDP, 7月 17, 2025にアクセス、 https://www.cdp.net/ja/data/scores

  31. 三菱重工、MSCI ESGレーティング「AA」を初めて獲得 ESGへの取り組みで高い評価を受ける, 7月 17, 2025にアクセス、 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000402.000025611.html

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  34. IHI Corp. - Company ESG Risk Rating - Sustainalytics, 7月 17, 2025にアクセス、 https://www.sustainalytics.com/esg-rating/ihi-corp/1008752642

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  37. 川崎重工業 脱炭素へ向けて、カワる、サキへ -シリーズ・脱炭素企業を分析する(20), 7月 17, 2025にアクセス、 https://energy-shift.com/news/2c8f33ac-6cac-41e4-b7e3-38d7029d8801