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日本ゼオン株式会社:環境イニシアチブとパフォーマンスに関する包括的分析レポート

更新日:2025年4月21日
業種:製造業(3333)

序論

本レポートの目的と分析の枠組み

本レポートは、日本ゼオン株式会社(以下、ゼオン)の環境パフォーマンスを、「気候変動」「資源循環」「生物多様性」という3つの重点分野において詳細に分析し、環境スコアリングに必要な情報の収集および学術的レベルでの評価を行うことを目的としています。化学産業におけるグローバル企業として、ゼオンが直面する環境課題への対応は、その持続可能な成長と企業価値に不可欠な要素です。本分析は、ゼオンが開示する公式情報(統合報告書、サステナビリティレポート等)、主要な競合他社の動向、化学・素材業界における環境先進事例(ベストプラクティス)、およびCDP、Sustainalyticsといった第三者評価機関によるスコアリング結果に基づいて実施されます。

レポートの構成は以下の通りです。第1部では、ゼオン自身の環境への取り組みを、気候変動、資源循環、生物多様性の各分野について詳述します。第2部では、これらの取り組みに関連するリスクと機会を分析し、業界のベストプラクティスや主要競合他社(JSR、三井化学、LANXESS等)との比較を行います。さらに、第三者機関による環境スコアのベンチマーキングを通じて、ゼオンの相対的なポジションを評価します。第3部では、これまでの分析を踏まえ、ゼオンが現在直面している環境課題を特定し、今後の環境パフォーマンス向上に向けた戦略的な提言を行います。なお、ユーザーの指示に基づき、本レポートでは表形式の使用を避け、全てのデータ、比較、ベンチマーキング結果は記述形式または箇条書きの形式で提示します。

日本ゼオンの事業概要と化学業界における環境課題の重要性

ゼオンは、独創的な技術力を基盤とし、多岐にわたる事業を展開する化学メーカーです。主要製品には、自動車タイヤ向けの溶液重合スチレンブタジエンゴム(S-SBR)や耐熱・耐油性に優れる水素化ニトリルゴム(HNBR)、ニトリルゴム(NBR)、アクリルゴム(ACM)、エピクロルヒドリンゴム(ECO)などの合成ゴム 1、光学フィルムや医療用途で高い評価を得るシクロオレフィンポリマー(COP)1、各種化成品、リチウムイオン電池用バインダーなどのエネルギー材料 1、さらには医療機器 6 などが含まれます。特に、石油化学プロセスで副生されるC4留分およびC5留分から有用成分を抽出・活用する独自の技術体系は、ゼオンの競争優位性と価値創造の重要な源泉となっています 7

一方で、ゼオンが属する化学産業は、現代社会に不可欠な素材を提供する基幹産業であると同時に、その事業活動が環境に与える影響が大きい産業分野でもあります。製造プロセスにおけるエネルギー多消費構造に起因する温室効果ガス(GHG)排出 8、化石資源への依存と資源枯渇の問題、製造・使用・廃棄段階における化学物質の管理と環境汚染リスク 9、産業廃棄物の処理、そして事業活動が生物多様性や生態系サービスに与える影響 10 など、化学企業は多岐にわたる環境課題に直面しています。これらの課題への対応は、法規制遵守の観点だけでなく、気候関連リスクや資源制約の高まり、サプライチェーンにおけるサステナビリティ要求の強化、投資家や消費者からの期待といった外部環境の変化に対応し、長期的な企業価値を維持・向上させる上で極めて重要です。

ゼオン自身も、その企業理念として「大地の永遠と人類の繁栄に貢献する」(社名はギリシャ語の「大地(geo)」と「永遠(eon)」に由来)を掲げ 1、サステナビリティ基本方針において「『持続可能な地球』と『安心で快適なくらし』の実現を目指す」「公正で誠実な活動を貫き、信頼される企業であり続ける」「より良い未来のために、一人ひとりが考え、行動する」ことを定めています 7。これらの理念や方針は、化学業界が直面する環境課題への深い認識と、それらの解決を通じて社会と共に持続的な成長を目指すという同社の姿勢を示していると言えます。本レポートでは、この理念と方針が具体的な環境戦略や施策にどのように反映され、実践されているかを検証していきます。

第1部:日本ゼオンの環境への取り組み

1.1 気候変動への対応

戦略、目標(SBTi認定目標、2030年目標、2050年CN目標)、TCFD対応

ゼオンは、気候変動を深刻な社会課題として認識し、その対応を経営の重要課題と位置付けています 2。2021年度から開始された中期経営計画「STAGE30」 7 においては、グループ戦略の一つとして「カーボンニュートラル・サーキュラーエコノミー実現に向けたモノづくり変革の推進」を明確に掲げています 16。この戦略に基づき、2050年のカーボンニュートラル(CN)達成という長期目標を設定し、その実現に向けた「カーボンニュートラルマスタープラン」を策定、推進しています 16

具体的な目標として、まず2030年度までにグループ全体のGHG排出量(Scope 1およびScope 2の合計)を2019年度比で50%削減し、約39万トン以下に抑制することを目指しています 14。さらに、この目標を含む2030年までのGHG排出削減目標は、国際的なイニシアチブであるScience Based Targets initiative(SBTi)によって、パリ協定の1.5℃目標達成に向けた科学的根拠に基づいた水準であると認定されています 1。SBTi認定目標の具体的な内容は以下の通りです 17

  • Scope 1およびScope 2排出量:2030年度までに2020年度比で42%削減

  • Scope 3排出量(カテゴリ1:購入した製品・サービス、カテゴリ3:Scope 1, 2に含まれない燃料及びエネルギー関連活動):2030年度までに2020年度比で25%削減

気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に対しては、2020年8月に賛同を表明しました 1。TCFDの枠組みに基づき、気候変動が自社事業に及ぼすリスクと機会を分析し、その結果を経営戦略に反映させることで、事業基盤の強化と持続可能な社会の実現、企業価値向上を目指す方針です 16。サステナビリティレポートなどを通じて、TCFD提言に沿った情報開示を継続的に行っており、例えば2023年版レポートでは気候変動への取り組みについて4ページにわたる開示を実施しています 24。具体的なリスク・機会分析としては、1.5℃および4℃上昇シナリオを用いた分析を行い、規制強化(炭素税導入等)や原料調達の困難化、物理的影響(洪水、高温等)といったリスク、そして低炭素製品への需要増加や電気自動車(EV)シフトに伴う事業機会などを特定しています 22

さらに、気候変動対策への投資判断を促進するため、内部炭素価格(ICP: Internal Carbon Pricing)制度を導入しています。設定価格は1トンあたり10,000円とし、CO2排出量の増減を伴う設備投資案件の採否判断において、排出量の増減を貨幣価値に換算して考慮する仕組みです 16

具体的施策と実績(再エネ、省エネ、技術開発、排出量実績 Scope 1, 2, 3)

ゼオンは、カーボンニュートラル目標達成に向け、多岐にわたる具体的施策を推進しています。

エネルギー転換:

  • 国内の主要4生産拠点(高岡工場、氷見二上工場、敦賀工場、徳山工場)において、購入する電力の全てを100%再生可能エネルギー由来電力に転換しました 16

  • 高岡工場では、燃焼時のCO2排出量が実質ゼロとされるカーボンニュートラルLNGを導入しました 16

  • 川崎工場では、東京ガス株式会社が供給するカーボンニュートラル都市ガスを導入し、「カーボンニュートラルLNGバイヤーズアライアンス」にも加盟しています 16

  • 徳山工場および川崎工場では、蒸気使用に伴うCO2排出量を削減するため、グリーン熱証書を購入しています 16

省エネルギー:

中期経営計画「STAGE30」の戦略に基づき、「強固な省エネルギー」を主要テーマの一つとして推進しています 16。具体的な省エネ施策や定量的な削減実績については、同社のESGデータ集などで詳細を確認する必要がありますが、継続的な取り組みが行われていることが示唆されます。

技術開発:

気候変動対応と事業競争力強化に資する技術開発に積極的に取り組んでいます。

  • NEDOグリーンイノベーション基金事業への採択:

    • 「炭素資源循環型の合成ゴム基幹化学品製造技術の開発」:横浜ゴム株式会社と共同で、使用済みタイヤやバイオマスといった再生可能炭素資源から、合成ゴムの主要原料であるブタジエンやイソプレンを高収率で製造する技術を開発し、2030年代の社会実装を目指します 16。これは、化石資源への依存を低減し、サーキュラーエコノミーにも貢献する重要な取り組みです。

    • 「高性能・省電力不揮発性メモリ向けフォトニックチップ開発」:独自のカーボンナノチューブ(CNT)技術を活用し、既存の揮発性メモリ(DRAM)を代替しうる低消費電力・低コスト・大容量の不揮発性メモリ(NRAM)の開発を進め、2030年代の商用化を目指します 16

    • 「MATSURIプロジェクト」への参画:ちとせグループが主導する、微細藻類の大規模培養・事業化を目指すプロジェクトに参加。ゼオンは、微細藻類をエネルギー源や化学品(バイオプラスチック、機能性材料等)、燃料、食品、飼料の原料として活用する研究開発を担い、2050年のゼロカーボンエミッション実現に貢献します 16

  • アンモニアサプライチェーン構築: 出光興産株式会社、東ソー株式会社、株式会社トクヤマと共同で、周南コンビナートにおけるカーボンフリーアンモニア供給拠点(年間100万トン超)の2030年までの確立に向けた基本調査に参画しています 16

  • バイオ原料・SAF開発: 米国のVisolis社と共同で、バイオマス由来のイソプレンモノマーおよび持続可能な航空燃料(SAF)の生産に向けた設備建設の準備を開始しました 12。また、バイオマス由来原料を用いたアクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、イソプレンゴム(開発品)を既に提供しています 2

物流におけるCO2削減:

改正省エネルギー法に基づく特定荷主として、輸送協力会社と共にエネルギー使用の合理化を推進しています 16。具体的には、積載効率の向上、鉄道・船舶へのモーダルシフト、トラック・船舶の燃費向上などに取り組んでいます。事例として、国内の一部原材料輸送において、コスト増を抑制しつつトラック輸送から鉄道輸送へ切り替えた結果、CO2排出量を約38%削減したと試算されています 16。別の報告では、モーダルシフトにより約75%のCO2排出量削減を達成した事例も示されています 18

排出量実績:

最新の公開データである2022年度(Fiscal Year 2022)のゼオン単体のGHG排出量実績は以下の通りです。

  • Scope 1排出量:701,923 t-CO2e 30

  • Scope 2排出量:32,791 t-CO2e 30

  • Scope 1 + Scope 2 合計排出量:734,714 t-CO2e 30 Scope 3排出量については、SBTi認定目標が設定されていることから算出・管理が行われていると考えられますが、具体的な排出量データは本レポート作成時点の資料からは確認できませんでした。

分析:

ゼオンは、SBTi 1.5℃目標の認定取得や国内全生産拠点での再生可能エネルギー電力100%導入達成など、気候変動に対して意欲的な目標を設定し、具体的な行動計画を実行に移しています。これは同社の環境課題へのコミットメントを示すものです。しかしながら、2022年度のScope 1+2排出量実績(約73.5万トン)30 を見ると、2030年度の削減目標(約39万トン以下)16 を達成するためには、今後大幅な削減が必要であることが明らかです。目標達成には、残り8年間で約34.5万トン以上の削減が求められ、これは2022年度実績の約47%に相当します。再生可能エネルギー導入やカーボンニュートラル燃料への転換は進展していますが 16、排出量の大部分を占めるScope 1(主に燃料燃焼や工業プロセス由来)の削減には、NEDOグリーンイノベーション基金事業で開発中の炭素資源循環技術のような抜本的な技術革新や、既存プロセスの効率化・改善が不可欠となります。これらの技術開発の進捗とその実効性が、目標達成の鍵を握ると言えるでしょう。

また、ゼオンの気候変動への対応は、単なる排出量削減に留まらず、同社のコア技術や製品戦略と深く結びついています。例えば、C4/C5留分の高度利用技術 7 を基盤としたバイオマス由来合成ゴムの開発 2 や、炭素資源循環型の化学品製造技術 16 は、化石資源依存からの脱却と新たな事業機会の創出を両立させる試みです。中期経営計画で「モノづくり変革」を掲げていること 16 や、TCFD分析において低炭素製品への需要増加やEVシフトを事業機会として捉えていること 22 からも、気候変動対応をイノベーションと事業成長のドライバーと位置づける戦略的な意図がうかがえます。

1.2 資源循環の推進

方針、目標、マテリアリティとの関連

ゼオンは、資源の有効活用と環境負荷の低減を目的とした資源循環の推進を、サステナビリティ経営における重要な柱の一つと位置付けています。その基本的な考え方は、同社の各種方針やマテリアリティ(重要課題)に明確に示されています。

方針:

  • レスポンシブル・ケア(RC)行動指針においては、「有害化学物質、廃棄物排出の極小化」を掲げ、事業活動における廃棄物発生抑制と適正処理へのコミットメントを示しています 31

  • サステナブル調達基本方針では、サプライチェーン全体での持続可能な社会実現を目指し、「環境、資源、生物多様性の保全に配慮した」原材料、製品、サービスの調達に努めることを定めています 15

マテリアリティ:

2023年12月に特定された、ゼオンの持続的成長を支える重要課題「ゼオンを動かす5つの歯車」の一つとして、「循環型社会への貢献」が挙げられています 1。これは、限りある資源を効率的に利用し、環境への影響を最小限に抑えることが、企業理念「大地の永遠と人類の繁栄に貢献する」を実現する上で不可欠であるとの認識を示すものです。

目標:

具体的な目標としては、以下のようなものが設定または取り組みが進められています。

  • 廃棄物最終埋立量: ゼオン単体の事業所においては、2007年度の産業廃棄物発生量の0.1%未満とする「ゼロエミッション」状態を2011年度以降継続しています 32。グループ企業全体では、最終埋立処分量を年間5トン以下に維持することを目指しています 31

  • プラスチック使用製品産業廃棄物: 2022年4月施行の「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」に基づき、年間250トン以上排出する多量排出事業者として認定されており、排出量の削減および再資源化等に関する中長期的な目標・計画の策定と実施に取り組んでいます 31。ただし、具体的な数値目標は公開資料からは確認できませんでした。

  • 水リスク管理: 水資源の重要性を認識し、2022年度より本格的な水リスク評価と管理体制構築に着手しました。今後は、リスクと機会の特定、全社方針・目標・指標の設定、PDCAサイクルの推進、ステークホルダーへの開示というステップで取り組みを進める計画です 31

  • SDGs貢献製品: 環境負荷低減や資源循環に貢献する製品を含む「SDGs貢献製品」の売上高比率を、2030年度までに50%に引き上げることを目標としています 1。2023年度の実績は34.8%でした 1

具体的施策と実績(COPリサイクル、廃棄物削減、水リスク評価、バイオマス・持続可能原料、ISCC PLUS認証、実績データ)

ゼオンは、資源循環に関する方針と目標に基づき、多様な具体的施策を展開しています。

製品リサイクル(シクロオレフィンポリマー:COP):

ゼオンの独自開発素材であるCOPは、光学特性や耐薬品性に優れ、ディスプレイ用フィルムや医療容器などに広く利用されています 4。この高機能材料のリサイクルは、資源循環戦略の中核をなす取り組みです。

  • 技術開発: 従来困難であった、COPの高い透明性や純度を維持したまま、未使用(バージン)樹脂と同等の品質レベルまで再生できる独自のリサイクル技術を2022年1月に確立しました 32。これは、リサイクル過程での熱処理による黄変の原因となる劣化物質を除去する技術的ブレークスルーに基づいています 35

  • プラント建設: この技術を実装するため、高岡工場(富山県高岡市)内に年産能力6,000トンのCOPリサイクルプラントを建設し、2024年3月に竣工しました 22。本格稼働は2024年12月以降を計画しています 35

  • 効果: このプラントでリサイクルされた樹脂は、主力製品であるCOPフィルム「ゼオノアフィルム®」の製造に再利用される計画であり 31、旺盛な需要に応えるとともに、資源の有効活用とCO2排出量の削減(バージン樹脂製造比で年間約12,000トン削減見込み 36)に貢献します。これはゼオンにとって自社製品のリサイクルへの初の本格的な取り組みとなります 25

廃棄物削減:

  • ゼロエミッションの維持: ゼオン単体の事業所では、産業廃棄物の最終埋立処分量を極小化するゼロエミッションを2011年度以降継続しています 32

  • グループ企業の削減: グループ企業全体でも最終埋立処分量の大幅な削減を達成しており、2007年度の600トン以上から、2012年度以降は年間10トン前後にまで削減しました。これは2007年度発生量の0.4%程度に相当し、実質的なゼロエミッション状態と見なせます 31。今後は年間5トン以下の維持を目指します 31

  • 実績データ (2022年度、ゼオン単体):

    • 産業廃棄物発生量(圧縮前):131,606トン 30

    • 産業廃棄物発生量(圧縮後):16,515トン 30

    • 最終埋立処分量:1.7トン 30

    • プラスチック使用製品産業廃棄物:1,488トン 30

水リスク管理:

水は製造活動に不可欠な資源であり、その枯渇や水質悪化は事業継続および地域社会にとって重大なリスクとなり得ると認識しています 31。この認識に基づき、2022年度から本格的に水リスクへの取り組みを開始しました 31。現在は、リスクと機会の特定、全社方針・目標・指標の設定、PDCAサイクルの推進、ステークホルダーへの開示という段階的なアプローチを進めている状況です 31。TCFD関連の開示では水リスクについても言及されており 22、WRI Aqueductなどのツールを用いた評価が進められている可能性がありますが、具体的な評価結果や管理目標は今後の開示が待たれます。

  • 実績データ (2022年度、ゼオン単体):

    • 総水使用量:17,961千立方メートル 30

    • 総排水量:15,917千立方メートル 30

バイオマス・持続可能原料の活用:

化石資源への依存低減と製品のサステナビリティ向上のため、バイオマス原料やリサイクル原料の活用を進めています。

  • バイオマス由来製品: 植物由来のバイオエタノールを原料としたアクリルゴム(バイオカーボン含有率40%)や、植物由来原料を用いたエピクロルヒドリンゴム、バイオマス由来原料によるイソプレンゴム(開発品)などを提供しています 2

  • ISCC PLUS認証: 持続可能な原材料(リサイクル原料、バイオマス原料等)を用いた製品のサプライチェーン管理を担保する国際認証制度であるISCC PLUS認証を、国内4工場(高岡、川崎、徳山、水島)で生産するエラストマー製品等について2024年2月に取得しました 1。これにより、マスバランス方式*に基づいて持続可能な原料を割り当てたISCC PLUS認証製品の製造・販売が可能となり、顧客のサステナビリティ要求への対応力が強化されました。

  • *マスバランス方式:バイオマス由来原料等の持続可能な原料と石油由来原料等の従来原料を混合して製品を製造する際に、投入した持続可能な原料の量に応じて、製品の一部を持続可能原料由来とみなして割り当てる管理手法。

  • 技術開発: NEDOグリーンイノベーション基金事業において、使用済みタイヤやバイオマスを原料とする炭素資源循環型の合成ゴム基幹化学品製造技術の開発を進めています 16。また、米国Visolis社とバイオマス由来イソプレンモノマーの生産準備を進めています 12

有害化学物質排出削減:

レスポンシブル・ケアの一環として、大気汚染防止法で指定されたブタジエンやアクリロニトリルなどの有害化学物質について、回収設備の導入や製造設備の改善等により、計画的な排出量削減を進めています 31。また、硫黄分の少ない重油の使用や燃料の天然ガス(LNG)転換により、硫黄酸化物(SOx)などの大気汚染物質の排出削減も推進しています 31

  • 実績データ (2022年度、ゼオン単体):

    • ブタジエン排出量:2.6トン 30

    • アクリロニトリル排出量:2.9トン 30

    • PRTR法対象物質排出量:18.5トン 30

分析:

ゼオンの資源循環戦略は、特にシクロオレフィンポリマー(COP)のリサイクル技術開発と専用プラント建設 31 に代表されるように、同社の強みである高機能材料分野における「技術主導型」のアプローチが際立っています。これは、単に廃棄物を減らすだけでなく、独自技術 32 によってリサイクル品の品質を高め、製品の差別化と環境貢献(CO2削減)を両立させようとする戦略的な取り組みです。この成功は、他の製品分野におけるリサイクル戦略展開への試金石となる可能性があります。

一方で、ISCC PLUS認証の取得 1 は、サプライチェーン全体での持続可能性への要求が高まる中、マスバランス方式によるサステナブル製品(バイオマス由来、リサイクル由来)の市場投入を可能にする重要な戦略的布石と言えます。これにより、顧客の多様なニーズに応え、Scope 3排出量削減への貢献も期待されます。SDGs貢献製品の売上比率目標(2030年50%)1 の達成においても、これらのサステナブル製品群が重要な役割を果たすことになるでしょう。ただし、COP以外の製品群(特に汎用性の高い合成ゴムなど)における具体的なリサイクル戦略や、プラスチック廃棄物全体の削減目標については、更なる具体化と情報開示が望まれます。水リスクに関しても、取り組みが始まった段階であり 31、評価結果に基づく具体的な目標設定と対策の進捗が今後の注目点となります。

1.3 生物多様性の保全

方針と関連活動(調達方針、環境理念、レスポンシブル・ケア)

ゼオンは、事業活動が自然資本や生態系サービスに依存し、また影響を与える可能性があることを認識し、生物多様性の保全に配慮する姿勢を各種方針の中で示しています。

  • 環境理念: 1998年に制定された環境理念では、「環境保全は社会的責任ある組織の使命である」とし、「環境保全は革新的な技術で達成できる」との信念を表明しています 15。これは、技術開発を通じて環境問題解決に貢献するという同社の基本姿勢を示すものであり、生物多様性保全にも間接的に関連します。

  • レスポンシブル・ケア(RC)方針: RC方針においても、「環境と安全を最優先」し、「有害化学物質、廃棄物排出の極小化」「資源・エネルギー保全活動の推進」などを掲げており 15、これらの活動は生態系への負荷低減を通じて生物多様性保全に寄与すると考えられます。

  • サステナブル調達基本方針: サプライチェーン全体での持続可能性を目指す中で、「環境、資源、生物多様性の保全に配慮した」原材料、製品、サービスの調達に努めることを明確に定めています 15。これは、事業活動の上流における生物多様性への影響を考慮する意思を示すものです。

  • 関連会社の方針: 例えば、Zeon Chemicals Malaysia Sdn. Bhd.(ゼオンのマレーシアにおける関連会社)では、ESG方針の中で生物多様性の保全と生態系の保護へのコミットメントを明記し、環境影響評価の実施や保全イニシアチブへの参加を掲げています 37

現状の取り組みと課題

ゼオンの生物多様性保全に関する具体的な取り組みや目標設定、実績に関する情報は、公開されている資料からは限定的です。

  • 具体的施策: ゼオン本体として策定された体系的な生物多様性保全戦略、具体的な保全プログラム(例:生息地保護、植林活動)、事業活動が生物多様性に与える影響評価(特にTNFD:自然関連財務情報開示タスクフォースのような新しい枠組みへの言及)、定量的な目標設定や実績データに関する情報は、提供された資料からはほとんど見当たりませんでした 34。主な言及は、上記の方針レベルでの配慮や、マレーシア拠点のような一部地域での一般的なコミットメントに留まっているようです。

  • 間接的貢献: 気候変動対策(GHG排出削減、再生可能エネルギー利用)や資源循環の推進(廃棄物削減、リサイクル、汚染防止)は、生息地の劣化や汚染を防ぐことを通じて、間接的に生物多様性の保全に貢献する側面があります 39。JSRの事例では、気候変動緩和や廃棄物削減、水資源保全、汚染予防、化学物質管理といった活動が生物多様性保全に繋がるものと認識されています 39

  • 課題: 気候変動対策(SBTi認定目標、CNマスタープラン等)や資源循環(COPリサイクルプラント建設、ISCC PLUS認証取得等)と比較して、生物多様性に関する取り組みの具体性や戦略性が相対的に低い可能性があります。目標設定、KPI管理、定量的な情報開示といった側面での強化が今後の課題と考えられます。また、近年重要性が増しているTNFDのような自然関連リスク・機会に関する情報開示フレームワークへの対応状況も不明確です。

分析:

ゼオンの環境戦略において、生物多様性保全は、現時点では気候変動や資源循環ほど明確な戦略的位置づけや具体的な行動計画が示されていない領域であると推察されます。調達方針や環境理念における原則的な言及 15 は存在するものの、それが具体的な目標設定、体系的な影響評価、積極的な保全活動、そして定量的な情報開示に結びついていないように見受けられます 38

これは、いくつかの潜在的なリスクを示唆します。第一に、TNFDの提言発行など、企業に対して自然関連のリスクと機会に関する情報開示を求める動きが国際的に加速しており、対応の遅れは投資家評価や企業評判に影響を与える可能性があります。第二に、サプライチェーンにおける生物多様性への配慮要求は今後さらに高まることが予想され、原料調達の安定性にも関わる可能性があります。第三に、競合他社の中には、より具体的な生物多様性方針や保全活動を開示している企業(例:積水化学 11、JSR 39、LANXESS 41)も存在し、相対的にゼオンの取り組みが見劣りする可能性があります。

したがって、ゼオンにとっては、生物多様性を気候変動や資源循環と並ぶ重要な環境課題として明確に位置づけ、具体的な戦略、目標、行動計画を策定し、その進捗を透明性高く開示していくことが、今後の持続可能な成長と企業価値向上に向けて不可欠なステップとなるでしょう。

第2部:リスク、機会、および業界比較

2.1 環境関連のリスクと機会分析

ゼオンの事業活動は、気候変動、資源制約、環境規制といった外部環境の変化から様々なリスクの影響を受けると同時に、これらの課題解決に貢献することによる新たな事業機会も存在します。同社はTCFD提言への賛同 16 を通じて、特に気候関連のリスクと機会の分析を進めています。

リスク:

  • 規制リスク:

    • 気候変動関連:炭素税の導入や排出量取引制度の強化など、カーボンプライシング強化によるコスト増加リスク。TCFDシナリオ分析では、対策を講じない場合、炭素税導入により2030年に約1,040億円の財務的影響(コスト増)が生じる可能性が試算されています 22

    • 資源循環関連:プラスチック資源循環促進法 31 のような法規制強化による、リサイクル義務の強化や特定製品の使用制限などのリスク。

    • 化学物質規制:REACH規則(欧州)や各国での化学物質管理強化による、製品開発・販売への制約や対応コスト増加のリスク。

  • 物理的リスク:

    • 気候変動の進行に伴う異常気象(台風、豪雨、干ばつ等)の激甚化・頻発化による、国内外の生産拠点やサプライチェーンへの物理的損害リスク。TCFDシナリオ分析では、洪水による損害リスクとして2030年に約100億円の影響が試算されています 22

    • 水資源リスク:渇水による工業用水の取水制限や、水質汚染による事業継続への影響リスク。ゼオン自身も水資源の枯渇・水質悪化をリスクとして認識し、評価を開始しています 22

  • 市場リスク:

    • 環境対応の遅れによる、競合他社に対する技術的・コスト的劣位性の発生リスク。

    • 顧客からのサステナブル製品(低炭素、リサイクル材使用、バイオマス由来等)への要求に対応できないことによる、受注機会の損失リスク。

  • 評判リスク:

    • 環境事故(漏洩、汚染等)の発生や、環境関連法規の違反による、企業イメージや社会的信用の失墜リスク。

    • 環境情報の開示が不十分、または不誠実と見なされた場合の、ステークホルダーからの信頼低下リスク。

  • サプライチェーンリスク:

    • 原材料調達における環境問題(森林破壊、生物多様性損失等)や人権問題(紛争鉱物等 15)への関与リスク。

    • 循環型経済への移行に伴う、再生材やバイオマス原料の安定確保に関するリスク 22。地政学的リスクによる原料調達への影響。

機会:

  • 新規市場・製品開発:

    • 環境負荷低減や社会課題解決に貢献する製品・サービスの開発・提供による事業成長機会。ゼオンは「SDGs貢献製品」認定制度を設け、2030年度に売上高比率50%を目指しています 1。具体例としては、自動車の燃費向上に貢献する低燃費タイヤ用S-SBR 1、EV(電気自動車)の性能向上に寄与する電池材料 1、軽量化や高機能化に貢献するCOPの医療・半導体・5G通信分野への展開 1 などが挙げられます。

    • バイオマス原料やリサイクル原料を使用した製品(合成ゴム 2、COPリサイクル 35 等)への需要増加に対応することによる市場シェア拡大機会。

    • 持続可能な航空燃料(SAF)12 や炭素資源循環技術 16 など、将来の脱炭素社会に不可欠となる新技術・新市場への参入機会。TCFD分析においても、GHG削減貢献製品(Blue Value™製品)の売上増加を機会として認識しています 22

  • コスト削減:

    • 省エネルギー活動の推進、エネルギー効率の高い設備への更新、再生可能エネルギー導入によるエネルギーコスト削減機会。

    • 廃棄物発生量の削減、リサイクル率の向上、水使用量の削減による処理コストや資源コストの削減機会。

  • ブランド価値向上:

    • 先進的かつ透明性の高い環境への取り組みを開示・実践することによる、企業評価の向上、投資家からの資金調達円滑化、優秀な人材の獲得・維持への好影響。

  • 技術革新:

    • 環境課題の解決を起点とした、ゼオン独自のコア技術(C4/C5留分活用技術、重合技術、COP関連技術等)4 の深化・応用による、新たな競争優位性の確立機会 1

分析:

ゼオンのリスク・機会認識は、TCFD提言への対応を通じて体系化が進んでおり、特に気候変動に関連する影響が重視されています。シナリオ分析の結果、炭素価格導入のような「移行リスク」や洪水などの「物理的リスク」が具体的な財務影響額(推定値)と共に認識されている点は注目に値します 22。これは、気候変動課題を抽象的な問題としてではなく、具体的な経営リスクとして捉え、対応策(排出削減投資や適応策)の必要性を定量的に把握しようとする姿勢の表れです。

同時に、これらのリスクへの対応が、新たな事業機会の創出と密接に結びついている点も重要です。SDGs貢献製品認定制度 1 や、低燃費タイヤ材料、EV向け部材、COPの新用途開発 4、バイオ・リサイクル原料製品の開発 2 などは、環境負荷低減という社会的要請に応えつつ、自社の技術的強みを活かして成長市場を開拓しようとする戦略的な動きです。環境課題への対応が、単なるコスト要因ではなく、イノベーションを促進し、新たな価値創造(アルトルイズムを通じたイノベーション 7)に繋がるドライバーとして機能している様子がうかがえます。リスク管理と機会創出の両面において、ゼオン独自の技術開発力が中核的な役割を果たしていると言えるでしょう。

2.2 化学・素材業界におけるベストプラクティス

化学・素材業界における環境への取り組みは、近年急速に進化・深化しています。業界のリーディングカンパニーは、単なる法規制遵守や個別対策に留まらず、バリューチェーン全体を視野に入れた持続可能なビジネスモデルへの転換を目指しています。以下に、気候変動、資源循環、生物多様性の各分野における先進的な取り組み(ベストプラクティス)の例を挙げます。

気候変動:

  • 目標設定と進捗: SBTi(Science Based Targets initiative)から1.5℃目標や、さらに野心的なNet-Zero目標の認定を受け、その達成に向けた具体的なロードマップと着実な進捗状況を透明性高く開示しています。

  • 再生可能エネルギー: 電力購入契約(PPA: Power Purchase Agreement)の活用や大規模な自家発電設備の導入により、再生可能エネルギーの利用比率を積極的に高めています。

  • CCUS (Carbon Capture, Utilization and Storage): CO2回収・利用・貯留技術の開発・実証を進め、プロセス排出やエネルギー転換だけでは削減困難なGHG排出への対策として位置づけています。

  • プロセス革新: 製造プロセスの電化、グリーン水素の利用、触媒技術の改良などにより、抜本的な省エネルギー化や排出量削減を目指す技術開発・導入を進めています。

  • サプライチェーン連携: 自社のScope 1, 2排出量削減だけでなく、原材料調達から製品使用・廃棄に至るサプライチェーン全体(Scope 3)での排出量削減に向けて、サプライヤーや顧客との連携を強化しています 44

  • グリーンケミストリー・バイオベース原料: 有害物質の使用・生成を抑制するグリーンケミストリーの原則に基づいたプロセス開発や、化石資源由来原料から再生可能な植物由来原料(バイオマス)への転換を推進しています 10

資源循環:

  • リサイクル技術: 使用済みプラスチック等を化学的に分解してモノマーや原料に戻すケミカルリサイクルや、品質劣化を抑えながら再利用する高度なマテリアルリサイクルの技術開発と社会実装に注力しています(例:LANXESSのポリスチレンループプロジェクト 46)。

  • 易リサイクル設計: 製品の企画・設計段階から、使用後の分解・分別・リサイクルが容易になるような設計(Design for Recycling)を取り入れています。

  • クローズドループ: 使用済み製品を回収し、再び同種の製品の原料として利用するクローズドループシステムの構築を目指しています。

  • 代替素材: バイオマスプラスチックや生分解性プラスチックなど、環境負荷の低い代替素材の開発・普及を進めています 10

  • 水管理: WRI(世界資源研究所)のAqueductなどのツールを用いて、事業拠点やサプライチェーンにおける水リスク(水ストレス、渇水リスク等)を評価し、その結果に基づき、水使用量の削減、用水リサイクル率の向上、排水管理の強化などを計画的に実施しています 10

  • 業界連携: サーキュラーエコノミーの実現には個社での取り組みだけでは限界があるため、業界団体や異業種企業と連携し、回収・リサイクルシステムの構築や技術標準化などを目的としたコンソーシアムやプラットフォームを形成・活用しています(例:LANXESSが参加するBDI Circular Economy initiative 46、Circular Electronics Partnership 46)。

生物多様性:

  • TNFD対応: TNFD(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures)の提言に基づき、事業活動が自然資本および生物多様性に与える依存関係と影響、それらに伴うリスクと機会を評価し、その結果を情報開示する動きが進んでいます。

  • サプライチェーン管理: 原材料(パーム油、木材、鉱物資源等)の調達において、森林破壊や違法労働、生態系破壊に関与しない、持続可能性認証(FSC、RSPO等)を取得した原料を優先的に使用するなど、サプライチェーン全体での生物多様性への配慮を強化しています。

  • 生息地保全: 事業所周辺の緑化活動に留まらず、地域の生態系に配慮した植栽計画、ビオトープの造成・管理、外来種の駆除、希少種の保護など、積極的な生息地保全活動を展開しています 11

  • ネイチャーポジティブ: 生物多様性の損失を止め、回復軌道に乗せる「ネイチャーポジティブ」への貢献を目標として掲げ、具体的な行動計画を策定・実行する企業も現れています 11

  • リスク評価ツール: WWF Water Risk FilterやENCORE(Exploring Natural Capital Opportunities, Risks and Exposure)といったツールを活用し、事業拠点やサプライチェーンにおける生物多様性関連リスクを定量的に評価しています 41

情報開示とエンゲージメント:

  • 報告書: 統合報告書やサステナビリティレポートにおいて、GRI(Global Reporting Initiative)スタンダードなどの国際的なガイドラインを参照し、環境パフォーマンスに関する目標、実績、課題などを詳細かつ透明性高く開示しています 44

  • 外部評価: CDP、EcoVadis、MSCI ESG Ratings、Sustainalytics ESG Risk Ratingsといった第三者評価機関による評価を積極的に受け、その結果を開示するとともに、評価向上に向けた改善活動に活用しています。

  • 対話: 顧客、サプライヤー、地域社会、NPO/NGO、投資家など、多様なステークホルダーとの対話(ダイアログ)や協働を通じて、環境課題への取り組みを進化させています 9

分析:

化学・素材業界における環境ベストプラクティスは、従来の「環境保全(Pollution Prevention)」や「省エネ・省資源」といった個別対策の枠を超え、より包括的かつ戦略的なアプローチへと進化しています。特に、気候変動対策(カーボンニュートラル)と資源循環(サーキュラーエコノミー)は不可分のものとして捉えられ、バリューチェーン全体での変革が志向されています 10。自社の直接排出(Scope 1, 2)だけでなく、サプライチェーン排出量(Scope 3)44 や、製品のライフサイクル全体での環境負荷低減 9 が重要な課題となっています。

さらに近年では、気候変動と並ぶ重要な地球環境問題として「生物多様性の損失」への関心が高まり、TNFDの枠組み 11 などを通じて、企業活動と自然資本との関わりを評価し、開示する動きが本格化しています。先進企業は、気候変動対策と生物多様性保全を統合的に捉え、ネイチャーポジティブへの貢献を目指す取り組みを開始しています。このような業界動向は、ゼオンを含む全ての化学企業にとって、今後の環境戦略を策定する上で重要な示唆を与えるものです。

2.3 主要競合企業の環境戦略分析

ゼオンの環境パフォーマンスを評価する上で、同業他社の取り組みとの比較は不可欠です。ここでは、ゼオンの主要事業分野(合成ゴム、特殊樹脂等)における主要な競合企業として、JSR株式会社(以下、JSR)、三井化学株式会社(以下、三井化学)、およびLANXESS AG(以下、ランクセス)を取り上げ、各社の環境戦略(気候変動、資源循環、生物多様性)とESG評価の概要を分析します。

JSR株式会社:

日本の大手合成ゴムメーカーであり、半導体材料やライフサイエンス事業も展開しています。

  • 気候変動: 2050年カーボンニュートラル目標を掲げ、中間目標として2030年度までにScope 1+2排出量を2020年度比で30%削減することを目指しています 51。TCFD提言に賛同し、シナリオ分析を実施 51。省エネ推進に加え、購入電力の再エネ転換を進めています 51。内部炭素価格(ICP)制度も導入済みです 51。CDP評価(2024年)は、気候変動、水セキュリティ共に「B」(マネジメントレベル)でした 54

  • 資源循環: 廃棄物の最終埋立処分量を持続的に発生量の0.1%以下に抑制する目標を達成・維持しています 51。使用済みプラスチックについては、2030年度目標として「100%リサイクル(熱回収含む)」「60%リサイクル(熱回収含まず)」を設定し、取り組みを進めています(2023年度実績はそれぞれ97%、51%)51。水リスクに関しては、WRI Aqueductを用いて評価を実施し、リスク低減策を検討しています 51

  • 生物多様性: 経営方針において生物多様性保全への貢献を明記しています 39。関連法規遵守、工場周辺の緑化、持続可能な紙調達ガイドラインの運用といった全社的な活動に加え、各拠点での清掃活動や環境イベント、森林保全活動への参加など、地域に根差した取り組みも実施しています 39

  • ESG評価: Sustainalytics ESG Risk Ratingは29.4(Medium Risk)で、化学業界内ランクは242位/591社(2023年11月更新)です 57。MSCI ESG Ratingに関する直接的な評価情報は確認できませんでしたが、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が採用する複数のESG指数(MSCI指数含む)の構成銘柄には選定されています 58

三井化学株式会社:

総合化学メーカー大手であり、モビリティ、ヘルスケア、食品・包装、基盤素材など幅広い事業を展開しています。

  • 気候変動: 2050年カーボンニュートラル宣言を行い、中間目標として2030年度までにScope 1+2排出量を2013年度比で40%削減することを目指しています 59。TCFD提言に対応し、シナリオ分析を実施 60。省エネ、再エネ導入、CCU技術開発などを推進しています 59。CDP評価(2022年)では、気候変動、水セキュリティの両分野で最高評価「A」(リーダーシップレベル)を獲得しています 61(最新評価は要確認)。

  • 資源循環: サーキュラーエコノミーへの貢献を重要課題と位置づけ、ケミカルリサイクル(廃プラ由来油化ケミカルの製造販売開始等)とマテリアルリサイクルの両面から取り組みを強化しています 60。バイオマスプラスチックや誘導品のラインナップ拡充にも注力しています 60。デジタル技術を活用した資源循環プラットフォーム「RePLAYER™」の開発・提供も行っています 63。水リスク評価も実施しています 60

  • 生物多様性: 事業活動を通じた環境負荷低減が生物多様性保全に繋がるとの認識のもと、化学物質管理、GHG削減、水資源管理などに取り組んでいます 40。製品・サービスの環境貢献度を評価する「Blue Value™」には「自然との共生」(有害物質使用回避、有害廃棄物排出削減等)という評価カテゴリが含まれており、生物多様性への配慮を製品開発に組み込む仕組みがあります 60。具体的な保全活動やTNFDへの対応状況については、詳細情報の確認が必要です 64

  • ESG評価: Sustainalytics ESG Risk Ratingは23.6(Medium Risk)で、業界内ランクは93位/590社(2023年6月更新)66。リスク管理能力は「Strong」と評価されています 66。MSCI ESG Ratingに関する直接的な評価情報は確認できませんでしたが、GPIF採用のESG指数構成銘柄には選定されています 67。EcoVadis評価では「ゴールド」(2024年6月発表)67、DJSI Asia Pacificにも選定されています 69

LANXESS AG:

ドイツに本拠を置く特殊化学品メーカーで、高性能プラスチック、合成ゴム、中間体などを世界的に展開しています。

  • 気候変動: 2040年までにScope 1+2排出量をクライメートニュートラルにし、2050年までにバリューチェーン全体(Scope 1-3)でネットゼロを達成するという野心的な目標を掲げています 70。SBTiから1.5℃整合目標として認定されており、2030年までの中間目標はScope 1+2を42%削減、Scope 3を25%削減(いずれも2021年比)です 71。CDP評価(2025年報告)では、気候変動で最高評価「A」、水セキュリティで「A-」(いずれもリーダーシップレベル)を獲得しています 73

  • 資源循環: サーキュラーエコノミーへの移行を重視し、化学リサイクル(ポリスチレンループプロジェクト等)や機械リサイクルの技術開発、再生材・バイオマス原料を使用した製品(Scopeblueブランド)の提供を進めています 46。BDI Circular EconomyイニシアチブやCircular Electronics Partnershipといった業界連携にも積極的に参画しています 46。ISCC認証も活用しています 46。水リスク評価に基づき、グローバルな水プログラムも実施中です 75

  • 生物多様性: 環境スチュワードシップの重要な一部として生物多様性を位置づけ、体系的なアプローチをとっています 41。WWF Risk FilterやENCOREといったツールを用いて全拠点の生物多様性リスク評価を実施し、近隣の保護地域(Protected Areas)や重要生息地(KBAs: Key Biodiversity Areas)との関係性を分析しています 41。評価の結果、自社操業が生息地の破壊や断片化に大きく寄与していないこと、固有種への脅威となっていないことを確認しています 41

  • ESG評価: Sustainalytics ESG Risk Ratingは22.0(Medium Risk)で、業界内ランクは65位/592社(2024年11月更新)76。リスク管理能力は「Strong」と評価されています 77。MSCI ESG Ratingでは「AA」(リーダー)評価を獲得しています 78。EcoVadis評価は「ゴールド」79、DJSI WorldおよびEuropeにも選定されています 79

その他の競合企業:

ゼオンの事業ポートフォリオを考慮すると、合成ゴム分野ではKraton Corporation、The Goodyear Tire & Rubber Company、Kumho Petrochemical Co., Ltd.、Sibur、TSRC Corporation、LG Chem Ltd. 80、ExxonMobil Chemical 81 などが、またCOP分野ではTOPAS Advanced Polymers GmbH(ポリプラスチックス株式会社/ダイセル株式会社傘下)、Celanese Corporation(旧Hoechst AG/Ticona)82 などが競合として挙げられます。これらの企業の環境戦略についても、個別の調査が必要となります。

分析:

主要な競合他社、特にグローバルに事業を展開するランクセスや三井化学は、ゼオンと同様にカーボンニュートラル目標やSBTi認定目標を掲げ、TCFD提言への対応を進めるなど、気候変動対策に積極的に取り組んでいます。しかし、CDPやMSCI、Sustainalyticsといった第三者評価機関によるスコアリング結果を見ると、ランクセスや三井化学がゼオンよりも高い評価を獲得しているケースが散見されます。例えば、ランクセスはCDP気候変動で最高評価「A」73、MSCI ESG Ratingで「AA」(リーダー)78、三井化学はCDP気候変動「A」(2022年)61、Sustainalyticsでゼオンより高いランク 66 を得ています。ゼオンのCDP気候変動「A-」(2023年)1 やSustainalytics「Medium Risk」85 も決して低い評価ではありませんが、業界トップ層と比較すると、目標の野心性、実績の進捗度、情報開示の質と量、あるいは生物多様性を含むESG全般への取り組みの網羅性といった点で、更なる向上の余地がある可能性を示唆しています。JSRと比較すると、ゼオンはCDP、Sustainalyticsの両評価で上回っています 55

資源循環に関しても、競合他社はプラスチックリサイクル(ケミカル・マテリアル双方)やバイオマス原料化に注力しており、技術開発競争が激化しています。JSRは具体的なプラごみリサイクル目標を設定し 56、三井化学はRePLAYER™プラットフォーム展開や化学リサイクル実証を進め 60、ランクセスはポリスチレンループのような具体的なプロジェクトや業界連携を推進しています 46。ゼオンもCOPリサイクル 35 や炭素資源循環技術開発 16 で先進的な取り組みを進めていますが、競合も同様の方向性で動いているため、技術的優位性の確立、早期の社会実装、そしてコスト競争力の確保が今後の重要な課題となるでしょう。

生物多様性に関しては、ランクセスがリスク評価ツールの活用や具体的な分析結果を開示している点 41 が注目されます。JSRも方針や地域活動について言及しています 39。ゼオンにとっては、この分野での取り組みの具体化と情報開示が、競合との比較においても今後の課題となりそうです。

2.4 環境スコアのベンチマーキング

第三者評価機関による環境スコアは、企業の環境パフォーマンスを客観的に評価し、競合他社と比較するための重要な指標となります。ここでは、CDP、Sustainalytics、MSCI ESG Ratings、EcoVadisによるゼオンおよび主要競合企業の評価結果を比較します。

CDP:

CDPは、企業や自治体の環境情報開示を促進する国際的な非営利団体(NGO)であり、特に気候変動、水セキュリティ、フォレスト(森林)の分野で評価を行っています。スコアはA(リーダーシップレベル)からD-(情報開示レベル)、F(無回答)までの段階で評価されます 74。

  • ゼオン: 気候変動分野で「A-」評価(2023年度評価)1。これはリーダーシップレベルに該当します。ただし、2024年度の評価結果については、本レポート作成時点で確認できませんでした。最新のプレスリリースではEcoVadis評価のみ言及されています 12

  • JSR: 気候変動分野、水セキュリティ分野ともに「B」評価(2024年度評価)54。マネジメントレベルに該当します。

  • 三井化学: 気候変動分野、水セキュリティ分野ともに最高評価「A」(2022年度評価)61。リーダーシップレベルです。(最新評価は要確認 88)。

  • LANXESS: 気候変動分野で最高評価「A」、水セキュリティ分野で「A-」(2025年報告の評価)73。リーダーシップレベルです。

Sustainalytics ESG Risk Rating:

Sustainalytics(Morningstar傘下)は、企業が直面するESG(環境・社会・ガバナンス)リスクの大きさと、それらをどの程度管理できているかを評価し、総合的なリスクスコアを算出します。スコアが低いほどリスクが低いことを示し、リスクレベルは5段階(Negligible, Low, Medium, High, Severe)で示されます 89。

  • ゼオン: 総合スコア 26.4(Medium Risk)。化学業界内順位 157位/589社(2023年7月更新)85。リスク管理能力は「Average(平均的)」と評価されています 85

  • JSR: 総合スコア 29.4(Medium Risk)。業界内順位 242位/591社(2023年11月更新)57

  • 三井化学: 総合スコア 23.6(Medium Risk)。業界内順位 93位/590社(2023年6月更新)66。リスク管理能力は「Strong(強固)」と評価されています 66

  • LANXESS: 総合スコア 22.0(Medium Risk)。業界内順位 65位/592社(2024年11月更新)76。リスク管理能力は「Strong(強固)」と評価されています 77

  • 参考(Kumho Petrochemical): 総合スコア 18.7(Low Risk)。業界内順位 23位/592社(2024年3月更新)89

MSCI ESG Rating:

MSCI ESG Researchは、企業の長期的なESGリスクへの耐性を評価し、業界相対評価でAAA(リーダー)からCCC(ラガード)までの7段階で格付けします 91。

  • ゼオン: 本レポート作成時点で、MSCI ESG Ratingに関する公開情報は見当たりませんでした 85

  • JSR: 同様に、MSCI ESG Ratingに関する公開情報は見当たりませんでした 58。ただし、JSRはGPIFが採用するMSCI Japan ESG Select Leaders Indexなどの構成銘柄に選定されており 58、一定水準以上のESG評価を得ている可能性はあります。

  • 三井化学: 同様に、MSCI ESG Ratingに関する公開情報は見当たりませんでした 66。ただし、三井化学もGPIFが採用するMSCI ESG Leaders Indexesなどの構成銘柄に選定されています 67

  • LANXESS: 「AA」評価(リーダー)を獲得しています 78

EcoVadis サステナビリティ評価:

EcoVadisは、サプライヤー企業のサステナビリティパフォーマンスを「環境」「労働と人権」「倫理」「持続可能な資材調達」の4分野で評価するプラットフォームです。評価結果はメダル(プラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズ)で示されます。

  • ゼオン: 「ブロンズ」評価(2025年3月発表)12。それ以前は、マネジメントシステムが基準に準拠していることを示す「コミットメントバッジ」を取得していました 1

  • 三井化学: 「ゴールド」評価(上位5%以内)(2024年6月発表)67

  • LANXESS: 「ゴールド」評価(上位5%以内)79

分析:

これらの外部評価結果を総合的に見ると、ゼオンの環境パフォーマンスは、評価機関や評価軸によって異なる側面が見られます。CDP気候変動評価では「A-」とリーダーシップレベルの高い評価を得ており、気候変動対策への注力が認められています 1。これは、SBTi認定目標の設定や再生可能エネルギー導入といった具体的な取り組みが評価された結果と考えられます。

しかし、より広範なESG要素を評価するSustainalyticsでは「Medium Risk」に分類され、特にリスク管理能力が「Average」と評価されている点は課題を示唆しています 85。競合であるランクセス(22.0)や三井化学(23.6)と比較してもリスクスコアが高く、業界内での順位も中位に留まっています 66。さらに、サプライヤー評価として重視されるEcoVadisにおいては「ブロンズ」評価であり 12、ゴールド評価を獲得している三井化学 67 やランクセス 79 と比較すると、改善の余地が大きいと言えます。

これらの評価のばらつきは、ゼオンが気候変動対策に重点を置いている一方で、資源循環の網羅性(COP以外の製品)、生物多様性への具体的な取り組みと開示、サプライチェーン管理、ガバナンス体制などを含む、より広範なサステナビリティ課題への対応において、競合トップ層と比較してまだ強化の余地があることを示唆している可能性があります。

また、グローバルなESG投資において重要な指標とされるMSCI ESG Ratingに関する情報が不足している点 85 や、DJSI(Dow Jones Sustainability Indices)への選定情報が見当たらない点も、今後の課題となり得ます。ランクセスがMSCIで「AA」評価 78 を受け、DJSIにも選定されていること 79、三井化学がDJSI Asia Pacificに選定されていること 69 と比較すると、ゼオンは主要なESG評価機関におけるカバレッジや評価において、グローバルな投資家コミュニティに対する訴求力で改善の余地があると考えられます。これらの外部評価結果を真摯に受け止め、課題を特定し、改善に向けた取り組みを進めることが、今後の企業価値向上に繋がるでしょう。

第3部:課題と提言

3.1 日本ゼオンが直面する環境課題の評価

これまでの分析に基づき、ゼオンが環境パフォーマンス向上に向けて直面している主要な課題を、気候変動、資源循環、生物多様性、そして情報開示と外部評価の観点から評価します。

気候変動:

  • 課題1:Scope 1排出量削減の加速化: 2030年のSBTi認定目標(2020年比42%削減)および自社目標(2019年比50%削減)達成のためには、現状の排出量(2022年実績:Scope 1+2で約73.5万トン)30 から大幅な削減が必要です。特に排出量の大部分を占めるScope 1(燃料燃焼、工業プロセス等)の削減が鍵となります。再生可能エネルギー電力導入は進んでいますが、それだけでは目標達成は困難であり、現在開発中の炭素資源循環技術 16 やプロセス革新といった、より抜本的な対策の早期実装とそのコスト効率性が課題となります。

  • 課題2:Scope 3排出量管理・削減の具体化: SBTi目標としてScope 3(カテゴリ1, 3)の25%削減目標が認定されていますが 17、その達成に向けた具体的な戦略、特にサプライヤーとの連携強化や調達方針への反映など、実効性のある削減策の展開と進捗管理が課題です。

資源循環:

  • 課題1:COP以外の製品リサイクル戦略の展開: COPリサイクルプラント建設 31 は先進的な取り組みですが、ゼオンの主力製品である合成ゴムなど、他の主要製品群に関する具体的なリサイクル戦略(技術開発、回収スキーム構築、再生材利用目標等)の策定と公表が今後の課題です。資源循環を全社的な取り組みとして広げる必要があります。

  • 課題2:プラスチック廃棄物削減目標の明確化: 多量排出事業者としてプラスチック廃棄物の削減に取り組んでいますが 31、具体的な削減目標値(例:発生量原単位の削減率、マテリアルリサイクル率の向上目標等)とその達成に向けたロードマップの開示が十分ではありません。

  • 課題3:水リスク管理の具体化と開示: 2022年度から水リスクへの取り組みを開始しましたが 31、評価結果に基づく拠点ごとのリスクレベルの特定、具体的な水使用量削減目標や水リサイクル率目標の設定、およびそれらの達成に向けた対策と進捗状況の開示が求められます。

生物多様性:

  • 課題1:戦略・目標・KPIの欠如: 気候変動や資源循環と比較して、生物多様性保全に関する具体的な全社戦略、中長期的な目標、測定可能なKPI(重要業績評価指標)が設定・開示されていません 38。方針レベルでの言及 15 に留まっており、取り組みの具体性と実効性が不明確です。

  • 課題2:影響評価と情報開示の不足: 事業活動(特に原料調達や生産拠点運営)が生物多様性に与える依存関係や影響に関する体系的な評価、およびTNFDのような国際的なフレームワークに沿った情報開示が不足しています。

  • 課題3:サプライチェーン管理と保全活動の具体化: サステナブル調達方針 15 で生物多様性への配慮が謳われていますが、サプライヤーに対する具体的な要求事項やモニタリング体制、およびゼオン自身による国内外の拠点における具体的な保全活動(例:生態系調査、植林、ビオトープ管理等)の計画・実施状況に関する情報が限定的です。

情報開示と外部評価:

  • 課題1:外部評価における相対的な改善の必要性: Sustainalytics(Medium Risk、管理能力Average)85 やEcoVadis(Bronze)12 における評価は、競合トップ層と比較して改善の余地があることを示しています。CDP評価(A-)1 は高いものの、最高評価には至っていません。これらの評価結果の要因を分析し、弱点分野を強化する必要があります。

  • 課題2:主要評価機関における評価獲得・向上: グローバル投資家が重視するMSCI ESG Ratingに関する情報が不足しており 85、評価対象となっているかどうかも含めて、エンゲージメントを強化し、評価を獲得・向上させることが望まれます。

  • 課題3:情報開示の網羅性と定量性の向上: 統合報告書やサステナビリティレポートにおいて、特に生物多様性、Scope 3排出量、水リスク、サプライチェーン管理といった分野に関する定量的なデータ、目標、進捗状況の開示を、GRIスタンダードなどを参照しつつ、より詳細かつ網羅的に行う必要があります。

3.2 環境パフォーマンス向上のための戦略的提言

上記の課題評価に基づき、ゼオンが環境パフォーマンスをさらに向上させ、持続可能な成長を実現するための戦略的な提言を以下に示します。

気候変動:

  1. Scope 1削減ロードマップの具体化と開示強化: 2030年目標達成に向け、Scope 1排出削減に寄与する主要な対策(省エネ、燃料転換、プロセス革新、CCUS等)ごとの削減貢献量と実施時期を明確にしたロードマップを策定・公表する。特に、開発中の炭素資源循環技術等の進捗状況と実用化の見通しについて、定期的な情報開示を行う。

  2. Scope 3削減に向けたサプライヤーエンゲージメント強化: Scope 3排出量の主要カテゴリ(特にカテゴリ1:購入した製品・サービス)を特定し、主要サプライヤーに対するGHG排出量削減目標の設定要請や、削減に向けた協働プロジェクト(技術支援、共同での再エネ導入検討等)を推進する。サステナブル調達方針に具体的な削減要請を盛り込むことも検討する。

  3. 内部炭素価格(ICP)の戦略的活用: 現在の設備投資判断に加え、研究開発テーマの優先順位付けや事業ポートフォリオ評価など、より広範な経営判断プロセスにおいてICPを活用することを検討し、脱炭素化を加速させるインセンティブを強化する。

資源循環:

  1. 製品ポートフォリオ全体でのリサイクル戦略策定: COPで培った技術や知見を活かし、合成ゴムなどの他の主要製品群についても、製品ライフサイクル全体を考慮したリサイクル戦略(技術開発ロードマップ、回収・再資源化スキームの検討、再生材利用目標等)を策定し、公表する。

  2. プラスチック資源循環目標の具体化と開示: プラスチック使用製品産業廃棄物に関して、具体的な削減目標(例:生産量あたりの廃棄物発生量(原単位)の削減率、マテリアルリサイクル率の向上目標など)を中期経営計画等で設定し、その達成に向けた施策と進捗状況を定期的に開示する。

  3. 水リスク管理の高度化と情報開示: 水リスク評価の結果に基づき、高リスクと特定された国内外の拠点における具体的なリスクレベル(例:水ストレス度)を開示する。また、拠点ごとに水使用量削減目標や水リサイクル率目標を設定し、具体的な節水対策や水再利用技術の導入計画と合わせて公表する。

生物多様性:

  1. TNFD提言を踏まえたリスク・機会評価と開示: TNFDのLEAPアプローチ(Locate, Evaluate, Assess, Prepare)などを参考に、自社の事業活動(特に原料調達、土地利用、水利用、排出物)が生物多様性に与える依存関係と影響、およびそれに伴うリスクと機会を評価し、その結果と対応方針を統合報告書等で開示する。

  2. 生物多様性方針と目標の設定: 全社的な生物多様性保全に関する基本方針を策定し、サプライチェーンにおける影響(例:森林破壊ゼロ、持続可能な認証原料比率向上)、生産拠点における影響(例:生態系配慮面積の拡大、特定保全活動の実施件数)などに関する具体的な中長期目標(KPIを含む)を設定・公表する。

  3. サプライチェーン管理の強化: サステナブル調達基本方針を改訂し、主要サプライヤーに対して生物多様性への配慮(例:トレーサビリティ確保、環境影響評価の実施)に関する具体的な要求事項を明記し、アンケート調査や監査等を通じて遵守状況を確認する体制を構築する。

  4. 具体的な保全活動の展開と報告: 国内外の生産拠点において、地域の生態系特性を踏まえた具体的な保全活動(例:敷地内緑地の生態系調査、在来種による植栽、ビオトープの設置・管理、地域NPOとの協働)を計画・実施し、その活動内容と成果(例:確認された生物種の変化、保全面積等)を報告する。

情報開示と外部評価:

  1. 統合的かつ定量的な情報開示の強化: 統合報告書およびサステナビリティレポートにおいて、GRIスタンダード等の国際的な報告フレームワークを参照し、ESG各分野(特にこれまで開示が限定的だった生物多様性、Scope 3排出量、水リスク管理、サプライチェーンにおける人権・環境デューデリジェンス等)に関する方針、目標、具体的な取り組み、定量的なパフォーマンスデータを、網羅的かつ経年比較可能な形で開示する。

  2. 主要ESG評価機関とのエンゲージメント強化: MSCI ESG Ratingsなどの主要な評価機関との対話を強化し、評価手法や期待される開示項目への理解を深めるとともに、自社の取り組みを適切に伝え、評価の獲得・向上を目指す。

  3. EcoVadis評価向上への取り組み: EcoVadisの評価結果(ブロンズ)12 を詳細に分析し、特にスコアが低い分野(例:環境、持続可能な資材調達等)における課題を特定し、具体的な改善策(方針策定、マネジメントシステム強化、実績向上)を実施・報告することで、評価向上(シルバー以上)を目指す。

分析:

これらの提言を実行に移すことは、ゼオンが環境パフォーマンスを向上させ、持続可能性を追求する上で不可欠です。特に、同社の強みである技術開発力 22 を、気候変動対策や資源循環だけでなく、生物多様性保全といった新たな課題領域にも応用していくことが期待されます。例えば、バイオマス原料の開発・利用拡大は、気候変動対策(化石資源依存低減)と生物多様性保全(持続可能な土地利用)の両面に貢献しうる可能性があります。

また、これまで相対的に焦点が当たりにくかった生物多様性やサプライチェーン管理といった領域への取り組みを強化し、その全体像を透明性高く、定量的なデータと共に開示することは、リスク管理の高度化に繋がるだけでなく、投資家や顧客からの信頼を高め、企業価値向上に貢献します。競合他社や業界のベストプラクティスが示すように 11、環境課題への対応は、もはや個別の問題ではなく、バリューチェーン全体、そして気候・資源・自然資本といった相互に関連する課題を統合的に捉える視点が求められています。ゼオンがこれらの提言を通じて、より包括的かつ戦略的なサステナビリティ経営を推進することが、企業理念「大地の永遠と人類の繁栄に貢献する」13 の具現化に繋がるものと期待されます。

結論

本レポートでは、日本ゼオン株式会社の環境イニシアチブとパフォーマンスについて、「気候変動」「資源循環」「生物多様性」の3つの重点分野を中心に、同社の開示情報、競合他社の動向、業界ベストプラクティス、第三者評価機関のスコアに基づき包括的な分析を行った。

分析の結果、ゼオンは気候変動対策において、2050年カーボンニュートラル目標およびSBTi 1.5℃認定目標 17 という意欲的な目標を掲げ、国内全生産拠点での再生可能エネルギー電力100%導入 16 や、炭素資源循環型の化学品製造技術開発 16 など、具体的な施策を推進していることが確認された。資源循環に関しても、同社のコア技術であるシクロオレフィンポリマー(COP)のリサイクルプラント建設 31 や、ISCC PLUS認証取得によるサステナブル原料(バイオマス・リサイクル)製品の展開準備 1 など、技術主導での先進的な取り組みが見られる。これらの活動は、同社の企業理念やマテリアリティ「循環型社会への貢献」1 に沿ったものであり、高く評価できる。

一方で、いくつかの課題も明らかになった。第一に、気候変動目標達成に向けては、特にScope 1排出量の大幅な削減が不可欠であり、開発中の技術の実装と効果発現が急務である。Scope 3排出量削減に向けた具体的な道筋も更なる明確化が求められる。第二に、資源循環においては、COP以外の主要製品に関するリサイクル戦略の具体化や、プラスチック廃棄物削減目標の定量化、水リスク管理の高度化と開示が課題として残る。第三に、生物多様性保全に関しては、気候変動や資源循環と比較して、具体的な戦略、目標、KPIの設定、影響評価(TNFD対応等)、保全活動に関する情報開示が限定的であり、取り組みの強化が急務である。

第三者評価機関によるスコア(CDP A- 1, Sustainalytics Medium Risk 85, EcoVadis Bronze 12)は、気候変動への注力は認められているものの、ESG全般のパフォーマンス、特に資源循環の網羅性や生物多様性、サプライチェーン管理といった側面で、競合トップ層(例:LANXESS、三井化学)と比較して改善の余地があることを示唆している。MSCI ESG Ratingなどの主要なグローバル評価における情報不足も、今後の課題である。

以上の分析を踏まえ、本レポートでは、各重点分野における具体的な目標設定とロードマップの策定・開示、サプライヤーエンゲージメントの強化、生物多様性に関するリスク・機会評価と保全活動の具体化、そして統合的かつ定量的な情報開示の強化などを提言した。これらの提言を実行に移し、強みである技術開発力を活かしつつ、これまで相対的に取り組みが遅れていた分野を強化し、その成果を透明性高く発信していくことが、ゼオンの環境パフォーマンス向上、リスク低減、新たな事業機会の獲得、そしてステークホルダーからの信頼向上に繋がり、ひいては企業理念「大地の永遠と人類の繁栄に貢献する」13 の実現に向けた歩みを確かなものにするであろう。今後のゼオンにおける、より一層の環境経営の深化と実践に期待したい。

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  105. ダウンロード | サステナビリティ | 日本ゼオン株式会社, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.zeon.co.jp/csr/report/

  106. ゼオングループ 統合報告書 2024」「サステナビリティレポート 2024」を発行 - BIGLOBEニュース, 4月 20, 2025にアクセス、 https://news.biglobe.ne.jp/economy/1024/prt_241024_7657397557.html

  107. Download | Sustainability | Zeon Corporation, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.zeon.co.jp/en/csr/report/

  108. Integrated Report | IR Library | Zeon Corporation, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.zeon.co.jp/en/ir/library/integratedreport/

  109. IR Library | Investor Relations | Zeon Corporation, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.zeon.co.jp/en/ir/library/

  110. Publication of Zeon Group Integrated Report 2023, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.zeon.co.jp/en/news/assets/pdf/231227.pdf

  111. Investor Relations | Zeon Corporation, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.zeon.co.jp/en/ir/

  112. Latest Financial Report | Shareholder Information | Zeon Corporation, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.zeon.co.jp/en/ir/stock/financial/

  113. 研究&生産技術 ~新たな高機能樹脂を生み出せ!~ | 採用情報|日本ゼオン株式会社, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.zeon.co.jp/recruit/newgrd/projectstory/

  114. Quality and Certifications | Zeon Chemicals, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.zeonchemicals.com/making-rubber-that-makes-a-difference/quality-certifications/

  115. Top Zeon Chemicals Competitors and Alternatives | Craft.co, 4月 20, 2025にアクセス、 https://craft.co/zeon-chemicals/competitors

  116. 【インタビュー】日本ゼオン取締役執行役員・コーポレートサステナビリティ推進本部長兼コーポレートサステナビリティ統括部門長渡辺えりさ氏 - ゴム報知新聞, 4月 20, 2025にアクセス、 https://gomuhouchi.com/interview/61972/

  117. 合成ゴム特集 日本ゼオン 合成ゴムは全体的に堅調 先を見据えた中長期的な戦略へ, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.gomutimes.co.jp/?p=178525

  118. 横浜ゴムが6回目の選定 CDP気候変動分野でAリスト - ゴムタイムス, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.gomutimes.co.jp/?p=201294

  119. 日本ゼオンなど バイオマスからブタジエンを生成、新技術を共同開発 | 日刊ケミカルニュース, 4月 20, 2025にアクセス、 https://chemical-news.com/2021/04/14/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%82%BC%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%81%AA%E3%81%A9%E3%80%80%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%81%8B%E3%82%89%E3%83%96%E3%82%BF%E3%82%B8%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%92%E7%94%9F/

  120. サステナビリティ | JSR Life Sciences, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.jsrlifesciences.com/ja/about/sustainability

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  130. Annual update has been made to our Sustainability site. - Mitsui Chemicals, 4月 20, 2025にアクセス、 https://jp.mitsuichemicals.com/en/sustainability/information/2024/2024_1115/index.htm

  131. Editorial Policy | Sustainability | MITSUI CHEMICALS, INC., 4月 20, 2025にアクセス、 https://jp.mitsuichemicals.com/en/sustainability/others/editorial_policy/index.htm

  132. 企業の環境対策を評価するCDPとは? 企業に求められる情報開示の内容と目的, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.mitsui-soko.com/sustainalink/column/2401

  133. CDPからの情報提供 - 環境省, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.env.go.jp/earth/zeb/news/pdf/20240206_2.pdf

  134. 2025 ESG Top-Rated Companies - Sustainalytics, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.sustainalytics.com/corporate-solutions/esg-solutions/top-rated-companies

  135. ESG Ratings & Climate Search Tool - MSCI, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.msci.com/our-solutions/esg-investing/esg-ratings-climate-search-tool

  136. Daicel Has Received “AA” Rating in MSCI ESG Ratings | News 2025 | Daicel Corporation, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.daicel.com/en/news/2025/20250418_1099.html

  137. Received Highest MSCI ESG Rating of AAA for the Third Consecutive Year | News - Nikon, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.nikon.com/company/news/2025/0319_01.html

  138. ESG Ratings - MSCI, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.msci.com/web/msci/esg-ratings

  139. Evaluation by Society | Sustainability Management - MITSUI & CO., LTD., 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.mitsui.com/jp/en/sustainability/philosophy/sri/index.html

  140. MSCI Global Standard Indexes - February 11, 2025, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.msci.com/eqb/gimi/stdindex/MSCI_Feb25_STPublicList.pdf

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  142. Chemours 2023 Sustainability Report, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.chemours.com/en/-/media/files/corporate/sustainability/2023/chemours-sustainability-report.pdf

  143. Cyclic olefin copolymer - Wikipedia, 4月 20, 2025にアクセス、 https://en.wikipedia.org/wiki/Cyclic_olefin_copolymer

  144. 日本ゼオン サステナビリティレポート2023|エコほっとライン, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.ecohotline.com/products/detail.php?product_id=3574

  145. GPIF の国内株式運用機関が選ぶ「優れた統合報告書」と「改善度の高い統合報告書」, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.gpif.go.jp/esg-stw/20250311_integration_report.pdf

  146. REPORT 2024 - トクヤマ, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.tokuyama.co.jp/ir/pdf/AR2024.pdf

  147. SDGs進捗レポート | SDGsとは | グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.ungcjn.org/sdgs/report.html

  148. 量子コンピュータ× サステナビリティレポート - NTT Data, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.nttdata.com/jp/ja/-/media/nttdatajapan/files/services/carbon-neutral/carbon-neutral-wp-2025022600.pdf?rev=912c239a3bb244d5a2b8455698b75cd8

  149. 伸びる!でも再編が進む。そんな合成ゴム業界を解説【化学メーカーゆっくり解説】 - YouTube, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.youtube.com/watch?v=_RoKqdEScXc

  150. 都 市 - 千葉県生物多様性センター, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.bdcchiba.jp/date/kigyou/seminar/171024seminar19pp1.pdf

  151. CDP「気候変動レポート 2024」にて「B」スコア評価を獲得 - 日本調剤, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.nicho.co.jp/corporate/ir/news/auto_20250326500799.html

  152. ブリッジレポート:(4205)日本ゼオン 2025年3月期第1四半期決算, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.bridge-salon.jp/report_bridge/archives/2024/08/240828_4205.html

  153. 日本企業脱炭素本気度ウォッチ - WWFジャパン, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.wwf.or.jp/activities/activity/5512.html

  154. Annual Report | 30 June 2024 - Vanguard sites, 4月 20, 2025にアクセス、 https://fund-docs.vanguard.com/etf-annual-report.pdf

  155. Exploring the Sustainability of Social Enterprises: A Scoping Review, 4月 20, 2025にアクセス、 https://sustainability.hapres.com/AddDownload.aspx?id=1623&type=pdf&action=JSR

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  157. Corporate-Sustainability-Report-2023.pdf - NXP Semiconductors, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.nxp.com/docs/en/supporting-information/Corporate-Sustainability-Report-2023.pdf

  158. Business Responsibility and Sustainability Report – FY 2023-24 - The Timken Company, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.timken.com/wp-content/uploads/2024/07/Business-Responsibility-and-Sustainability-Report-FY-2023-24-1.pdf

  159. SUSTAINABILITY REPORT | ENEOSマテリアル, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.eneos-materials.com/sustainability/report/pdf/report_2024.pdf

  160. The Effect of Green Banking Practices on Banks' Sustainability Performance and Green Brand Image: An Empirical Study of an Eme, 4月 20, 2025にアクセス、 https://sustainability.hapres.com/AddDownload.aspx?id=1671&type=pdf&action=JSR

  161. ESG REPORT 2024 - Kubota Corporation, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.kubota.com/ir/financial/integrated/esg-report/data/esgreport2024-en-full.pdf

  162. サステナビリティレポート 2024 - 一般財団法人日本品質保証機構(JQA), 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.jqa.jp/about_jqa/file/sustainability_report2024.pdf

  163. サステナビリティレポート2024(PDF - MS&ADホールディングス, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.ms-ad-hd.com/ja/csr/main/0/teaserItems1/02/link/sus_report2024.pdf

  164. サステナビリティレポート 2024 - 三井住友フィナンシャルグループ, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.smfg.co.jp/sustainability/report/pdf/sustainability_report_j_2024.pdf

  165. サステナビリティレポート2024 - MITSUI & CO., LTD., 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.mitsui.com/jp/ja/sustainability/sustainabilityreport/2024/pdf/ja_sustainability_2024.pdf

  166. サステナビリティレポート - 三菱ケミカル, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/sustainability/assets/pdf/sr_mcc_2024.pdf

  167. サステナビリティレポート2024全文ダウンロード - 住友化学, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.sumitomo-chem.co.jp/sustainability/information/library/files/docs/sustainability_report_2024.pdf

  168. 統合報告書 | ESGライブラリー | サステナビリティ | 三井金属鉱業株式会社, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.mitsui-kinzoku.com/csr/data/csr_library/

  169. Sustainability Report 2024 (PDF), 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.ms-ad-hd.com/en/csr/main/08/teaserItems1/0/link/sus_report2024_e.pdf

  170. Sustainability Report 2024 - MITSUI & CO., LTD., 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.mitsui.com/jp/en/sustainability/sustainabilityreport/2024/pdf/en_sustainability_2024.pdf

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