カテゴリー | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
---|---|---|---|
1購入した製品・サービス | 1,522,000 | 1,370,000 (▼152,000) | 1,462,000 (▲92,000) |
2資本財 | 44,000 | 43,000 (▼1,000) | 49,000 (▲6,000) |
3燃料・エネルギー関連活動 | 83,000 | 89,000 (▲6,000) | 97,000 (▲8,000) |
4輸送・配送(上流) | 15,000 | 13,000 (▼2,000) | 14,000 (▲1,000) |
5事業から発生する廃棄物 | 8,000 | 5,000 (▼3,000) | 5,000 (=0) |
日本触媒、インドネシア子会社NSI、Chandra Asri社が基本合意書を締結。バイオナフサ等の再生可能原料を用い、既存プラントを活用したサステナブルなアクリル酸・SAP等の製造可能性を共同調査。環境負荷低減を目指す。
※掲載情報は公開資料をもとに作成しており、全てのリスク・機会を網羅するものではありません。 より詳細な情報は企業の公式発表をご確認ください。
環境負荷低減に貢献する製品・技術への需要拡大が大きな事業機会となる。具体的には、環境触媒 、バイオマス由来化学品(アクリル酸、SAP等) 、EV向け高性能バッテリー材料(LiFSI) 、水素・アンモニア関連技術 、海水淡水化技術 等が挙げられる。AI活用による製造プロセス効率化 や、DBJ環境格付最高ランク取得 等による企業評価向上も機会となる。
目的と背景
本レポートは、日本触媒株式会社(以下、「日本触媒」)の環境パフォーマンスを、「気候変動」「資源循環」「生物多様性」という3つの重要な環境分野において、包括的に分析・評価することを目的としています。化学産業は、現代社会に不可欠な素材を提供する一方で、その製造プロセスや製品ライフサイクル全体を通じて環境に多大な影響を与える可能性があり、環境課題への対応は企業の持続可能性と競争力を左右する重要な経営課題となっています 1。本レポートでは、日本触媒の具体的な環境への取り組み、それに伴う潜在的なリスクと事業機会、業界における先進的な事例、そして主要な競合他社との比較分析を通じて、同社の環境パフォーマンスを多角的に評価し、環境スコアリングに必要な詳細情報を提供するとともに、学術的な視点からの考察を加えます。
日本触媒の概要と企業理念
日本触媒は、1941年の創業以来、独自の触媒技術を基盤として事業を展開してきた化学メーカーです 8。主要製品には、紙おむつなどに使用される高吸水性樹脂(SAP)、塗料や接着剤の原料となるアクリル酸、およびその誘導体、界面活性剤や化学品原料となる酸化エチレンなどがあり、特定の分野では高い世界シェアを誇ります 10。同社は、「TechnoAmenity ~私たちはテクノロジーをもって人と社会に豊かさと快適さを提供します」という企業理念を掲げ 8、物質的な豊かさだけでなく、精神的な豊かさも含めた、人々が快適で幸福に、そして希望を持って暮らせる社会の実現への貢献を目指しています 8。この理念に基づき、サステナビリティを経営の根幹に位置づけ、事業活動を通じた環境・社会課題の解決に取り組んでいます 17。
報告書の構成
本レポートは以下の構成で分析を進めます。まず、日本触媒のサステナビリティ報告体制を確認した上で、「気候変動」「資源循環」「生物多様性」の各分野における具体的な取り組みと実績を詳述します。次に、これらの環境要因に関連する潜在的なリスクと事業機会を分析します。続いて、化学業界における環境に関するベストプラクティスを提示し、日本触媒の取り組みを相対的に評価します。さらに、主要な競合他社の環境戦略とパフォーマンスを分析し、CDPスコアやESGレーティングなどの外部評価を用いたベンチマーキングを行います。最後に、日本触媒が現在直面している環境課題を評価し、今後のパフォーマンス向上に向けた推奨事項を提案します。
サステナビリティ報告体制
日本触媒は、ステークホルダーへの情報開示を重視し、複数の報告書を通じてESG(環境・社会・ガバナンス)情報を発信しています。主要な報告媒体としては、財務情報と非財務情報を統合した「TechnoAmenity Report」(統合報告書) 8、環境・社会・ガバナンスに関する詳細な活動内容をまとめた「サステナビリティレポート」 16、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に基づく「TCFDレポート」 16、そしてESG関連の主要データを集約した「ESGデータ集」 17 が挙げられます。
特に、2022年版からは統合報告書の発行を開始し、企業理念の実現に向けた中長期的な価値創造に関する取り組みを分かりやすく伝えることを目指しています 16。従来発行されていたレスポンシブル・ケア(RC)活動に関する詳細報告書「RCレポート」についても、2024年版からは統合報告書に概要を掲載し、具体的な内容はサステナビリティサイトで補完する形式へと移行しました 18。
さらに、2024年にはESG情報開示支援クラウド「SmartESG」を導入したことが報告されています 27。このツールの導入は、ESG情報の収集・管理・開示プロセスの効率化と質の向上、さらにはベンチマーク分析を通じた開示内容の改善を意図していると考えられます。統合報告への移行と情報開示支援ツールの活用は、同社がESG情報開示を戦略的に強化し、投資家や評価機関を含むステークホルダーとの対話を深化させようとしている姿勢を示唆しています。
気候変動への対応
GHG排出削減目標とロードマップ
日本触媒は、2021年4月に公表したグループ長期ビジョン「TechnoAmenity for the future」 21 における「環境対応への変革」の一環として、2050年のカーボンニュートラル達成に向けたGHG(温室効果ガス)排出削減ロードマップを策定しています 21。このロードマップには、長期ビジョンの最終年である2030年に向けたGHG排出量削減目標も含まれています 21。しかし、Scope 1(直接排出)、Scope 2(間接排出:エネルギー起源)、Scope 3(その他の間接排出:サプライチェーン排出)別の具体的な削減率目標(例:2030年の削減率%、2050年の目標)や、最新年度(2023年度)の排出実績に関する数値データについては、本レポート作成にあたりアクセスを試みた主要な報告書PDFからは特定できませんでした 29。これらの詳細な数値目標や実績は、同社が別途発行しているTCFDレポート 16 やESGデータ集 25 において開示されている可能性がありますが、本分析の範囲では確認できませんでした。なお、同社のGHG排出量算定結果については、第三者機関による検証を受けており、データの信頼性確保に努めていることが示されています 16。
再生可能エネルギー導入と省エネルギー施策
GHG排出削減に向け、再生可能エネルギーの導入を積極的に進めています。例えば、インドネシアの子会社であるPT. NIPPON SHOKUBAI INDONESIA(NSI)では、再生可能エネルギー由来の電力購入契約を締結し、さらに自家消費型の太陽光発電システムを導入するなど、海外拠点での取り組みが具体化しています 23。国内拠点における再生可能エネルギー導入率の具体的な目標値や実績に関する数値データは、アクセス可能な情報源からは特定できませんでした 29。
省エネルギー施策としては、製造プロセスの効率化が重要となります。特に、化学プラントの運転においては、AI技術の活用による最適化が進められています。NTTコミュニケーションズと共同で、プラント自動運転システム「AI Autopilot System」を導入し、従来は熟練運転員による手動操作が必要であった複雑な化学品製造工程(連続蒸留工程)の自動運転に成功したと報告されています 31。この技術は、運転員の負荷軽減や技能継承プロセスの効率化を主目的としていますが、複雑なプロセスを最適化することは、エネルギー消費量の削減、ひいてはGHG排出量の削減にも繋がる可能性があります。このように、再生可能エネルギーの直接導入と、AIなどの先端技術を活用したオペレーション効率化という二つのアプローチにより、脱炭素化を推進している様子がうかがえます。
低炭素技術・製品開発
日本触媒は、カーボンニュートラル社会の実現に貢献するため、自社の技術力を活かした低炭素技術・製品の開発に注力しています。
バイオマス原料の活用: GHG排出削減ロードマップの主要施策の一つとして、バイオマス原料の利用を推進しています 8。具体的には、インドネシアにおいて、バイオマス由来(マスバランス方式)のアクリル酸、アクリル酸エステル、高吸水性樹脂(SAP)の製造・販売を開始し、これらの製品についてISCC PLUS認証を取得しました 23。これにより、おむつや塗料などの最終製品におけるサプライチェーン全体での環境負荷低減に貢献することを目指しています。
水素・アンモニア関連技術: 次世代エネルギーとして期待される水素・アンモニアのサプライチェーン構築に貢献するため、アンモニアを水素と窒素に分解する触媒およびシステムの開発を、三菱重工業、JERA、千代田化工建設といった企業と共同で進めています 23。また、再生可能エネルギー由来の水素製造に不可欠な大型アルカリ水電解装置および高性能隔膜の開発にも、徳山と共同で取り組んでおり、これはNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成事業に採択されています 23。
EVバッテリー材料: 電気自動車(EV)の普及に不可欠なリチウムイオン電池の性能向上に寄与する材料開発も進めています。特に、高性能電解質塩であるLiFSI(リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド)について、フランスの化学メーカーArkema社と戦略的パートナーシップを締結し、欧州での量産化に向けた共同検討を進めています 14。中国のリチウム塩メーカーへの出資も行っています 23。
環境触媒: 創業以来の中核技術である触媒技術を活かし、自動車排ガス浄化触媒、火力発電所向けの脱硝触媒、ごみ焼却施設向けのダイオキシン類分解触媒など、大気汚染防止に貢献する多様な環境触媒を開発・提供しています 34。
生分解性材料: 海洋プラスチック問題への対応として、NEDOプロジェクトのもと、高いガスバリア性を持つ海洋生分解性プラスチックの開発にも取り組んでいます 23。
カーボンフットプリント算定: サプライチェーン全体での排出量削減を推進するため、製品ごとのカーボンフットプリント(CFP)をより適切かつ効率的に算定する新システムを構築しました 23。
インターナルカーボンプライシング: 投資判断や事業計画に炭素コストを反映させるため、社内カーボンプライシング(ICP)制度を導入しています 23。 これらの多岐にわたる取り組みは、日本触媒が「環境対応への変革」 21 を重要な経営戦略と位置づけ、自社の触媒技術や有機合成技術といったコアコンピタンス 8 を活かして、脱炭素化や環境保全に関連する新たな事業機会を積極的に捉えようとしていることを示しています。これは単なる規制対応を超え、持続可能な社会への貢献を通じて企業価値を高めようとする戦略的な動きと言えます。
資源循環の推進
廃棄物削減とリサイクル
日本触媒は、レスポンシブル・ケア活動の一環として、廃棄物の削減を重要な環境への取り組み項目として掲げています 20。しかし、具体的な廃棄物削減量やリサイクル率に関する目標値、および最新年度(2023年度)の実績については、アクセス可能な情報源からは特定できませんでした 29。これらの定量的な情報は、ESGデータ集などで別途開示されている可能性があります。
水資源の保全
水資源の保全も、同社の重要な環境課題の一つとして認識されています 20。事業活動における水使用量の削減や排水管理に取り組んでいると考えられますが、具体的な取水量削減目標や最新年度(2023年度)の実績値に関するデータは、アクセス可能な情報源からは確認できませんでした 29。一方で、同社が開発した新素材が、ハワイにおける画期的な再生可能エネルギー利用の海水淡水化プラントの実証試験成功に貢献したとのニュースリリースがあり 23、これは水問題解決に貢献する技術開発力を示唆しています。
サーキュラーエコノミーへの貢献
廃棄物の削減・リサイクルに加え、より広範なサーキュラーエコノミー(循環経済)への移行に向けた取り組みも進められています。特に注目されるのは、インドネシアにおけるChandra Asri社との協業です。両社は、再生可能なバイオマス原料(バイオナフサ、バイオオレフィン等)を用いて、アクリル酸や高吸水性樹脂(SAP)といった日本触媒の主力製品を製造する「グリーンケミカル事業」の可能性について共同調査を行う基本合意書を締結しました 23。この検討では、既存プラントの設備や技術を最大限活用することが想定されており、化石資源由来の原料から再生可能原料への効率的な転換を目指すものです。これは、従来の直線的な経済モデルから脱却し、製品ライフサイクル全体での環境負荷低減を目指す重要な一歩と言えます。また、NEDOプロジェクトで開発中の海洋生分解性プラスチックも、自然界での分解・循環を意図したサーキュラーエコノミーに貢献する取り組みと位置づけられます。Chandra Asri社との連携は、単なる素材代替に留まらず、主要製品のバリューチェーンそのものを再生可能資源ベースへと転換していく可能性を探るものであり、同社のサーキュラーエコノミー戦略における重要な試金石となるでしょう。
生物多様性の保全
日本触媒は、環境への取り組み方針の中で生物多様性の保全を項目として挙げており、その重要性を認識していることを示しています 20。しかしながら、同社が生物多様性保全のために具体的にどのような方針を持ち、どのような活動(例えば、事業拠点周辺での生態系保全活動、サプライチェーンにおける影響評価、保全目標や指標の設定など)を実施しているのかについての詳細な情報は、アクセス可能な情報源からは得られませんでした 29。
気候変動対策に関する情報と比較して、生物多様性に関する具体的な取り組み内容の開示が限定的であることは、この分野における取り組みがまだ発展途上である可能性、あるいは情報開示の優先順位が相対的に低い可能性を示唆しています。または、単に本調査でアクセスできた情報源の範囲に限界があった可能性も考えられます。
潜在的リスク分析
日本触媒を含む化学業界は、環境要因に起因する多様なリスクに直面しています。これらは相互に関連し合い、複合的に事業へ影響を与える可能性があります。
規制リスク: 世界各国で化学物質に関する規制が強化される傾向にあり 3、これに対応できない場合、製品の製造・販売が制限されたり、事業機会を逸失したりするリスクがあります。また、炭素税の導入や既存のカーボンプライシング制度の強化は、エネルギーコストや製造コストの増加に直結し、価格競争力に影響を与える可能性があります 1。排出基準の厳格化も、追加的な設備投資や対策コストを発生させる要因となります。
市場リスク: 消費者や顧客企業の間で、環境負荷の低い製品やサービスへの志向が急速に高まっています 1。この市場の変化に対応できず、低炭素・サステナブルな製品への移行が遅れた場合、製品需要の低下や市場シェアの喪失につながるリスクがあります 1。より安価で環境性能の高い代替材料が登場すれば、既存製品からのシェア移転が進む可能性もあります 3。さらに、顧客企業からサプライチェーン全体での環境負荷低減(例:GHG排出量削減)を求められるケースも増えています 41。
物理的リスク: 気候変動の進行に伴い、台風、豪雨、洪水、干ばつといった異常気象や自然災害が激甚化・頻発化する傾向にあります 4。これにより、国内外の生産拠点が被災し、操業停止やサプライチェーンの寸断といった物理的な損害を受けるリスクが高まります 4。また、水資源が逼迫している地域(水ストレス地域)での事業運営においては、取水制限などのリスクも考慮する必要があります 1。
評判リスク: 環境関連法規の違反や、化学物質の漏洩、水質汚染といった環境事故が発生した場合、地域社会や顧客からの信頼を失い、企業ブランド価値が大きく毀損されるリスクがあります 3。不適切な化学物質管理や環境情報の不正確な開示も、社会的信用の失墜につながります 3。近年、ESG投資が拡大する中で、ESG評価機関からの評価が低下した場合、投資家からの評価下落や資金調達への悪影響も懸念されます 3。 これらのリスクは独立しているわけではなく、相互に影響し合います。例えば、低炭素製品への市場要求(市場リスク)に応えるための投資が、気候変動による自然災害(物理的リスク)によって頓挫する可能性や、規制強化(規制リスク)への対応が遅れることで評判リスクが高まるといった連鎖的な影響が考えられます。したがって、これらのリスクに対しては、統合的かつ戦略的な管理アプローチが不可欠です。
事業機会の特定
一方で、環境課題への対応は、日本触媒にとって新たな事業機会を創出する源泉ともなり得ます。
グリーン製品・技術開発: 環境負荷低減に貢献する製品や技術に対する需要は世界的に拡大しています。日本触媒が強みを持つ環境触媒(排ガス浄化、脱硝、ダイオキシン分解等) 34 は、大気汚染防止規制の強化を背景に、引き続き重要な役割を果たします。また、バイオマス由来の化学品(アクリル酸、SAP、酸化エチレン等) 23、海洋環境で分解されるプラスチック 23、EV向け高性能バッテリー材料(LiFSI) 14、水不足問題に対応する海水淡水化関連技術 23、そして次世代エネルギーシステムを支える水素・アンモニア関連技術 23 などは、まさに成長が期待される分野であり、同社の技術力が活かせる領域です。
オペレーション効率化: AIを活用したプラント運転の最適化 31 や、徹底した省エネルギー活動は、製造コストの削減に直接貢献すると同時に、GHG排出量の削減にもつながり、経済性と環境性の両立を可能にします。
ブランド価値向上: 環境問題に対して先進的な取り組みを積極的に行い、その成果を適切に開示することは、企業の社会的評価を高めます。DBJ環境格付における最高ランクの継続的な取得 23 など、外部からの高い評価は、顧客や投資家からの信頼を獲得し、サステナビリティを重視する人材の獲得にも繋がります。環境貢献度の高い製品群は、市場での優位性を確立し、事業機会の拡大をもたらす可能性があります 1。
サーキュラーエコノミー市場参入: 化石資源への依存を低減し、資源を循環させるビジネスモデルへの関心が高まっています。再生可能原料(バイオマス)の利用拡大 28 や、将来的にはケミカルリサイクル技術などへの貢献を通じて、サーキュラーエコノミー市場での新たな地位を確立する機会があります。 日本触媒が持つ触媒技術や高分子合成技術といった中核的な技術力 8 は、これらの環境関連の事業機会を捉える上で大きな強みとなります。環境課題への対応を、単なるリスク管理ではなく、イノベーションと成長のドライバーとして戦略的に活用していくことが、持続的な企業価値向上に繋がる道筋と言えるでしょう。
化学業界全体として、持続可能な社会への移行に向けた取り組みが加速しています。以下に、気候変動、資源循環、生物多様性の各分野における先進的な企業の取り組み(ベストプラクティス)の例を挙げます。
気候変動:
野心的な目標設定と実行: 多くの先進企業は、科学的根拠に基づく目標設定イニシアチブ(SBTi)の認定を受けたGHG排出削減目標、特にパリ協定の1.5℃目標に整合する野心的な目標を設定しています。例えば、住友化学は2030年までにScope 1+2排出量を2013年度比で50%削減するという目標を掲げ、SBT認定を取得しています 43。目標達成に向けた具体的なロードマップを策定し、進捗状況を透明性高く開示することが標準となりつつあります。
再生可能エネルギーへの転換: 事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを目指す企業が増えています 1。電力購入契約(PPA)の締結、自家発電設備の導入、証書の購入など、多様な手段を組み合わせて再エネ比率を高めています。
革新技術への投資: 製造プロセスの脱炭素化に向けて、CCUS(二酸化炭素回収・利用・貯留)技術、化石燃料に代わるグリーン水素の利用、熱源や動力の電化といった革新的な技術の開発・実証・導入に積極的に投資しています 7。
サプライチェーン全体での削減: 自社の排出量(Scope 1, 2)だけでなく、原材料調達から製品の使用・廃棄に至るサプライチェーン全体の排出量(Scope 3)の算定と削減が重要視されています 45。サプライヤーとの連携強化や、顧客への低炭素ソリューションの提供を通じて、バリューチェーン全体での脱炭素化を目指す動きが活発化しています。
資源循環:
リサイクル技術の高度化: 廃プラスチックなどを化学的に分解して原料に戻すケミカルリサイクルや、品質を維持しながら繰り返し再利用するマテリアルリサイクルの技術開発と社会実装が進められています 6。これにより、廃棄物の削減と資源の有効活用を図ります。
バイオベース原料へのシフト: 植物などの再生可能な生物資源(バイオマス)を原料とする化学製品(バイオケミカル、バイオプラスチック)の開発・生産が拡大しています 7。マスバランス方式を採用し、既存の製造設備を活用しながら段階的にバイオマス由来製品の比率を高め、ISCC PLUSなどの国際認証を取得する動きも広がっています。
エコデザインとLCA: 製品の設計段階から環境負荷を低減する「エコデザイン」の考え方が浸透しています。製品のライフサイクル全体(原料調達から廃棄まで)の環境影響を評価するライフサイクルアセスメント(LCA)を実施し、その結果を製品開発や改善に活用する取り組みが重要視されています 6。
廃棄物ゼロ化: 工場などから排出される廃棄物を削減し、最終的に埋め立て処分される廃棄物をゼロにすることを目指す「Zero Waste to Landfill (ZWTL)」の達成に向けた取り組みも多くの企業で見られます 47。
生物多様性:
TNFDへの対応: 自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)の提言を踏まえ、事業活動が自然資本や生物多様性に与える影響(リスク)と依存度を評価し、それらを経営戦略やリスク管理に統合し、情報開示を行う動きが出始めています 7。
持続可能な原材料調達: サプライチェーンを遡り、原材料調達が森林破壊や生態系の劣化に繋がっていないかを確認し、持続可能な調達方針を策定・実行する企業が増えています 48。認証制度の活用なども行われます。
生態系の保全・回復: 事業拠点周辺の環境整備に留まらず、植林活動、湿地の回復、河川の浄化など、地域生態系の保全や回復に積極的に貢献する活動が行われています 48。
自然を活用した解決策 (NbS): 気候変動対策や防災・減災、水資源管理などにおいて、健全な生態系が持つ機能を活用する「自然を活用した解決策(Nature-based Solutions)」の導入を検討・実施する事例も出てきています 48。
これらのベストプラクティスは、化学業界のリーダー企業が、単なる環境規制への対応や部分的な改善に留まらず、事業戦略の根幹にサステナビリティを据え、バリューチェーン全体での変革を目指していることを示しています。特に、気候変動対策と資源循環、そして生物多様性の保全は相互に関連する課題であり 7、統合的なアプローチが求められています。
主要競合企業の特定
日本触媒が事業を展開する化学市場、特に高吸水性樹脂(SAP)、アクリル酸(AA)、酸化エチレン(EO)などの分野における主要な競合企業としては、以下のようなグローバル企業および国内企業が挙げられます。
BASF(ドイツ)11
Evonik Industries(ドイツ)12
住友精化株式会社(日本)12
LG Chem(韓国)12
Arkema(フランス)11
花王株式会社(日本)12
三洋化成工業株式会社(日本)10
Formosa Plastic Corporation(台湾)12
日本触媒は、これらの競合企業としのぎを削る中で、特にSAP市場においては世界トップクラスのシェアを有していると自社調査等で述べています 12。
競合企業の環境戦略と取り組み
主要な競合他社は、サステナビリティを経営戦略の重要な柱と位置づけ、環境課題への対応を強化しています。
BASF: 2050年ネットゼロ(Scope 1+2)という長期目標に加え、2030年までにScope 1+2排出量を2018年比で25%削減、原料由来のScope 3.1排出量原単位を2022年比で15%削減するという具体的な中間目標を設定しています 44。再生可能エネルギーの利用拡大にも積極的で、2024年には総電力消費量の26%を達成し、2030年までに60%超を目指しています 44。サーキュラーエコノミー、責任ある水管理、生物多様性の保全にも包括的に取り組んでいます 52。
Evonik: 2050年の気候中立(Climate Neutrality)を目標に掲げ、SBTiにコミットしています 54。2030年の中間目標として、Scope 1+2排出量を2021年比で25%削減することを目指しています 54。サステナビリティを事業変革の中核に据えた「NEXT GENERATION」戦略を推進し 55、サプライチェーンにおける持続可能性向上を目指す「Together for Sustainability (TfS)」イニシアチブの創設メンバーでもあります 54。
LG Chem: 2030年までにカーボンニュートラルな成長(排出量を増加させない成長)を実現し、2050年までにネットゼロ(Scope 1+2)を達成することを目標としています 47。再生可能エネルギーについては、海外拠点で2030年、国内拠点で2050年までに100%導入を目指します 47。Scope 3排出量に関しても管理体制の構築を進めています 47。事業面では、ケミカルリサイクル(熱分解油プラント建設)、バイオ原料を用いた製品ライン(Bio-Circular Balanced)、バッテリーリサイクルといった循環型ビジネスモデルへの転換を強力に推進しています 47。
Arkema: 2030年までにScope 1+2のGHG排出量を2019年比で54%削減するという、SBTiの1.5℃目標に整合した野心的な目標を設定しています 56。バイオベースポリアミドやバッテリー材料など、サステナビリティに貢献する高機能材料ポートフォリオの強化に注力しています 14。
花王: 環境への取り組みで国際的に高い評価を得ており、CDP評価では気候変動・水・森林の3分野全てで最高評価(トリプルA)を5年連続で獲得しています 58。プラスチックに関しては、容器包装の完全リサイクル化(100%リサイクル可能設計)を目指すなど、資源循環にも注力しています 61。サプライチェーン全体での環境負荷低減にも積極的に取り組んでいます。
住友精化: 2050年のカーボンニュートラル達成を目指し、SBTi認定を受けた中間目標として、2033年度までにScope 1+2排出量を2022年度比で54.6%削減、Scope 3(カテゴリー1および12)排出量を同32.5%削減することを掲げています 62。
三洋化成: レスポンシブル・ケア活動を重視し、「環境」「安全」を経営の優先的重要課題と位置づけています 63。サステナビリティレポートも発行しており 64、環境への取り組みを進めていますが、具体的な目標値については詳細な確認が必要です。
競合企業の環境パフォーマンスデータ(報告書ベース)
各競合企業の詳細な環境パフォーマンス(GHG排出量の実績値、再生可能エネルギー導入率、廃棄物削減率、水使用量など)については、各社が発行するサステナビリティレポートや統合報告書 43 で定量的に開示されています。これらのデータを収集・比較分析することで、日本触媒のパフォーマンスレベルをより客観的に評価することが可能となります。
競合他社の動向を見ると、特にBASF、Evonik、LG Chem、Arkema、花王といったグローバル企業や国内大手は、SBTi認定を含む野心的なGHG削減目標を設定し、その達成に向けて再生可能エネルギー導入、サーキュラーエコノミー関連技術(バイオ原料、リサイクル)への投資を加速させている共通の傾向が見られます。日本触媒も同様の方向性で取り組みを進めているものの、公表されている目標の野心度や具体的な進捗状況をこれらの競合他社と比較検討することが、同社の現在地を把握する上で重要となります。
企業の環境への取り組みやパフォーマンスは、CDP、MSCI、Sustainalyticsといった外部の評価機関によって評価・スコアリングされています。これらのスコアは、投資家の投資判断や企業の評判に影響を与えるため、競合他社との比較(ベンチマーキング)が重要となります。
CDPスコア評価
CDPは、企業に対し気候変動、水セキュリティ、フォレスト(森林保全)に関する情報開示を求め、その回答内容に基づきA(最高評価)からD-(最低評価)、無回答の場合はFという8段階(Fを含むと9段階)で評価します 69。リーダーシップレベル(A, A-)、マネジメントレベル(B, B-)、認識レベル(C, C-)、情報開示レベル(D, D-)に分類されます 71。
日本触媒: 同社のCDPスコアに関して、公式なプレスリリースや報告書での言及は見当たりませんでした 72。ある外部情報源 74 では、気候変動スコアが「F」、水セキュリティスコアが「C」と記載されていますが、この情報の正確性についてはCDPの公式発表などで確認が必要です。スコア「F」は通常、CDPからの質問書に対して無回答であったか、提供された情報が開示要件を満たさなかったことを意味します 69。スコア「C」は、環境問題の影響を認識している段階(認識レベル)を示します 71。
競合他社:
BASF: 気候変動、水、森林の全分野で「A-」(リーダーシップレベル下位)評価(2024年)75。
Evonik: 気候変動「A-」(リーダーシップレベル下位)、水「B」(マネジメントレベル上位)、森林「B-」(マネジメントレベル下位)(2023年)54。
LG Chem: LGグループとしては高い評価を得ている企業もありますが(例:LG Innotekの気候変動A 77)、LG Chem本体の最新スコアは要確認。LG Energy Solution(分社)は気候変動で「A-」(2022年)でした 78。
Arkema: 気候変動で「A」(リーダーシップレベル上位)、水で「A-」(リーダーシップレベル下位)と非常に高い評価(2024年)79。過去にも高い評価を得ています 80。
花王: 気候変動、水、森林の3分野すべてで最高評価「A」(リーダーシップレベル上位)を5年連続で獲得しており、世界でもトップレベルの評価です 58。
住友精化: CDPスコアに関する情報は提供された資料からは見当たりませんでした 82。
三洋化成: ある外部情報源 84 では気候変動スコアが「F」と報告されていますが、これも検証が必要です。ただし、他の情報源ではCDP気候変動スコア「B」を取得した企業(例:三陽商会 85、KPPグループホールディングス 49)の記載があり、三洋化成工業本体のスコアとは異なります。 利用可能な情報に基づくと、日本触媒はCDP評価において、BASF、Evonik、Arkema、そして特に花王といった主要なグローバル競合他社に対して、顕著な差をつけられている可能性があります。これが情報開示のレベルの問題なのか、実際のパフォーマンスの問題なのか、あるいはその両方なのかは、さらなる情報(特に日本触媒からの公式な情報開示)がないと断定できませんが、現状では改善が必要な領域である可能性が高いと考えられます。CDPへの積極的な参加と情報開示は、多くの機関投資家によって重視されているため 41、この点での遅れはマイナス要因となり得ます。
MSCI ESGレーティング評価
MSCI ESGレーティングは、企業のESGリスク管理能力を評価し、AAA(最高評価)からCCC(最低評価)までの7段階で格付けするもので、ESG投資における世界的な指標の一つです 87。
日本触媒: 同社のMSCI ESGレーティングに関する具体的な評価結果は、提供された情報源からは特定できませんでした 87。ただし、女性活躍推進に優れた企業を選定する「MSCI Japan Empowering Women Index (WIN)」の構成銘柄には選ばれています 91。
競合他社:
BASF: 「A」(平均的リーダー)レーティングであるとの比較情報があります 92。
Evonik: 「AA」(リーダー)と高い評価を得ています 54。
LG Chem: 2023年は「BBB」(平均)と評価されています 78。
Arkema, 花王, 住友精化, 三洋化成: これらの企業の具体的なMSCIレーティングに関する情報は、提供された資料には含まれていませんでした。 MSCI評価においても、Evonik(AA)やBASF(A)といった競合他社が高い評価を受けている中で、日本触媒の評価レベルが不明であることは、ESGを重視する投資家からの見方において、相対的に不利に働く可能性があります。インデックスへの選定 91 はポジティブな要素ですが、企業固有のレーティングはより直接的な評価を示すため、その開示状況が注目されます。
Sustainalytics ESGリスクレーティング評価
Sustainalyticsは、企業が直面するESGリスクの大きさ(管理されていないリスク)を評価し、スコアが低いほどリスクが低いことを示します。リスクレベルは「Negligible(無視できる)」「Low(低い)」「Medium(中程度)」「High(高い)」「Severe(深刻)」に分類されます。
日本触媒: ESGリスクレーティングは「29.7点」で、「Medium」リスクに分類されています。これは、化学業界の評価対象企業589社中251位に相当します 93。
競合他社:
BASF: スコアは「27.9点」で「Low」リスクに分類され、同業種内でトップ3に入ると評価されています 95。
Evonik: スコアは18点台で「Negligible」リスクと評価されており、評価対象化学企業の中で上位5%に入る極めて高い評価です 54。
Arkema: スコアは「18.4点」で「Low」リスクと評価されています 79。
花王: 評価は存在しますが 97、具体的なスコアは提供資料からは不明です。
LG Chem, 住友精化, 三洋化成: これらの企業の具体的なSustainalyticsスコアに関する情報は、提供された資料には含まれていませんでした。 Sustainalyticsの評価では、日本触媒は「Medium」リスクと評価されており、BASF(Low)、Evonik(Negligible)、Arkema(Low)といった競合他社と比較して、管理すべきESGリスクが相対的に大きいと見なされていることが分かります。業界内での順位(251/589)も中位からやや下位に位置しており、リスク管理体制の強化が示唆されます。
その他の評価
上記の主要なグローバル評価に加え、日本触媒は他のESG関連インデックスにも選定されています。具体的には、「FTSE4Good Index Series」、「FTSE Blossom Japan Index」、「FTSE Blossom Japan Sector Relative Index」、「S&P/JPX Carbon Efficient Index」、「Sompo Sustainability Index」の構成銘柄となっています 91。また、国内の評価である「DBJ環境格付」においては、「環境への配慮に対する取り組みが特に先進的」とされる最高ランクの格付を4回連続で取得しており、国内では高い評価を得ています 23。
これらの評価状況を総合すると、日本触媒は国内の評価機関(DBJ)や、特定のテーマ(女性活躍推進、炭素効率性)に焦点を当てたインデックスにおいては評価されている一方で、グローバルに広く参照される主要なESG評価機関(CDP、MSCI(評価不明)、Sustainalytics)による包括的な評価においては、業界トップレベルの競合他社と比較して見劣りする側面が見受けられます。これは、評価機関ごとの評価方法論の違いを反映している可能性もありますが、グローバル基準での情報開示や取り組みのレベルについて、改善の余地があることを示唆していると考えられます。
日本触媒が直面する環境課題の評価
これまでの分析に基づき、日本触媒が環境分野で直面している主要な課題を以下のように評価します。
GHG排出削減目標の具体性と野心度: 2050年カーボンニュートラル目標は掲げているものの、SBTi認定レベルの野心的な中間目標(特にScope 3を含む)や、その達成に向けた具体的な進捗状況に関する情報開示が、競合他社(例:Arkema 56, 住友精化 62)と比較して限定的である可能性があります。
国際的な情報開示と評価への対応: CDPのような主要な国際的評価フレームワークに対するエンゲージメントやスコアにおいて、改善の余地が大きいと考えられます 74。特に、リーダーシップレベルの評価を得ている競合他社との差は顕著です。また、生物多様性に関する方針、目標、具体的な活動内容の開示も強化が必要です 29。GHG排出実績、廃棄物削減・リサイクル率、水使用量などの重要な定量データの透明性向上も求められます 29。
サーキュラーエコノミー戦略の展開: バイオマス原料の利用(例:インドネシアでの取り組み 23)は進められていますが、これを製品ポートフォリオ全体にどの程度、どのスピードで展開していくのか、具体的な計画や目標が明確に示されることが期待されます。ケミカルリサイクルなど、他の循環型技術への関与についても、さらなる情報が望まれます。
サプライチェーンにおける環境管理: 製品カーボンフットプリント算定システムの構築 23 は重要な一歩ですが、サプライヤーとの協働を通じて、上流(Scope 3)におけるGHG排出量、水使用、生物多様性への影響などを具体的に把握し、削減していくための体系的な取り組みの強化が課題と考えられます。
環境パフォーマンス向上のための重点分野と具体的行動提案
上記の課題を踏まえ、日本触媒が環境パフォーマンスをさらに向上させるために注力すべき分野と、具体的な行動提案を以下に示します。
目標設定と情報開示の強化:
SBTiの1.5℃目標に整合する、より野心的なGHG削減目標(特にScope 3を含む)を設定し、公表することを推奨します。
廃棄物削減率、最終処分率ゼロ化、水使用量削減、リサイクル率向上に関して、具体的な数値目標とKPI(重要業績評価指標)を設定し、その達成に向けたロードマップとともに開示します。
生物多様性に関する方針を明確化し、TNFD提言などを参考に、事業活動が自然資本に与える影響と依存度を評価し、具体的な保全目標、行動計画、指標を設定・開示します。
CDPの気候変動、水セキュリティ、フォレスト(該当する場合)の質問書に対する回答内容を充実させ、評価スコアの向上(少なくともマネジメントレベル(B/B-)以上、将来的にはリーダーシップレベル(A/A-)を目指す)を図ります。
統合報告書やサステナビリティサイトにおいて、不足している定量データ(GHG排出実績、廃棄物関連データ、水関連データ等)を網羅的かつ経年比較可能な形で開示します。
技術投資とイノベーションの加速:
再生可能エネルギー導入比率の目標を設定し、国内外拠点での導入を加速します。
水素・アンモニア関連技術、CCUS(実現可能性の検討を含む)、電化などの次世代低炭素技術への研究開発投資を継続・強化します。
バイオマス原料やリサイクル原料の利用技術開発と、それを用いた製品ラインナップの拡充を加速します。特にケミカルリサイクル技術への関与を検討します。
サプライチェーン・エンゲージメントの深化:
主要サプライヤーを特定し、GHG排出量削減や持続可能な原材料調達(生物多様性配慮を含む)に関する協働プログラムを構築・実行します。サプライヤーへの環境教育や技術支援も検討します。
製品LCA(ライフサイクルアセスメント)の算定対象を拡大し、その結果を製品開発やサプライヤー選定に活用することで、バリューチェーン全体での環境負荷低減を推進します。
生物多様性戦略の実行:
策定した生物多様性に関する目標・行動計画に基づき、具体的な保全活動(例:事業拠点周辺の緑化、生態系調査、影響緩和策)を実行し、その成果を定期的にモニタリング・報告します。 これらの推奨事項に取り組むことは、日本触媒が直面する環境リスクを低減し、新たな事業機会を獲得するとともに、グローバルなESG評価を向上させ、ステークホルダーからの信頼を高める上で不可欠です。特に、目標設定の野心度向上と情報開示の透明性強化は、業界リーダーとのギャップを埋めるための重要な第一歩となります。
分析結果の要約
本レポートでは、日本触媒の環境への取り組みを、気候変動、資源循環、生物多様性の3つの側面から分析しました。同社は、「TechnoAmenity」の企業理念に基づき、独自の技術力を活かして環境課題に対応しようとしています。特に、気候変動対策においては、バイオマス原料の活用、水素・アンモニア関連技術、EVバッテリー材料開発など、将来の成長分野を見据えた技術開発に注力しています 14。資源循環に関しても、インドネシアでのグリーンケミカル事業に向けた連携 28 など、具体的な動きが見られます。
しかしながら、主要なグローバル競合他社と比較した場合、いくつかの課題も浮かび上がりました。GHG排出削減目標の具体性や野心度、特にScope 3排出量への対応については、さらなる明確化が求められます。国際的なESG評価機関(CDP、Sustainalytics)による評価では、競合他社に後れを取っている状況が見受けられ 74、情報開示の強化、特にCDPへの対応が急務と考えられます。生物多様性保全に関する取り組みについても、方針や具体的な活動内容に関する情報開示は限定的でした 29。
日本触媒の環境パフォーマンスに関する総括的評価
日本触媒は、その中核である技術開発力を駆使し、環境負荷低減に貢献する製品やプロセスの開発を進めている点は高く評価できます。これは同社の持続的な成長の基盤となり得る強みです。一方で、グローバルな基準に照らした場合、目標設定のレベル、サプライチェーン全体を巻き込んだ環境管理体制の構築、生物多様性への具体的な配慮、そして国際的な評価機関に対する情報開示戦略とパフォーマンスにおいては、改善の余地が大きいと評価されます。
今後は、より野心的かつ具体的な環境目標を設定・公表し、その達成に向けた取り組みを加速させるとともに、CDPをはじめとする国際的なフレームワークに沿った情報開示を強化することが不可欠です。特に、Scope 3排出量の管理と削減、サーキュラーエコノミーへの移行加速、そして生物多様性戦略の具体化と実行が重要となります。本レポートで提案した推奨事項を着実に実行に移すことで、日本触媒は環境リスクを低減し、新たな事業機会を捉え、グローバル市場における競争力と企業価値を持続的に向上させることが期待されます。
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Evaluating a company's impact (the case of BASF) - Green Digest, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.greendigest.co/p/evaluating-companys-impact-case-basf
www.sustainalytics.com, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.sustainalytics.com/esg-rating/nippon-shokubai-co-ltd/1008754342
Perimeter Solutions, Inc. ESG Risk Rating - Sustainalytics, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.sustainalytics.com/esg-rating/perimeter-solutions-sa/2009094492
Sustainability Ratings and Rankings - BASF, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.basf.com/global/en/investors/sustainable-investments/sustainability-ratings-and-rankings
Nippon Sanso Holdings Corporation (4091.T) Environment, Social and Governance (ESG) Ratings - Yahoo Finance, 4月 20, 2025にアクセス、 https://beta.finance.yahoo.com/quote/4091.T/sustainability/
MSCI, LSEG, Sustanalytics ESG Ratings for Tesla - ESG News, 4月 20, 2025にアクセス、 https://www.knowesg.com/esg-ratings?company-esg-ratings%5Bpage%5D=84
2023年 | 612,000t-CO2 |
2022年 | 626,000t-CO2 |
2021年 | 657,000t-CO2 |
2023年 | 164,000t-CO2 |
2022年 | 157,000t-CO2 |
2021年 | 153,000t-CO2 |
2023年 | 3,426,000t-CO2 |
2022年 | 3,405,000t-CO2 |
2021年 | 3,783,000t-CO2 |
スコープ1+2 CORの過去3年推移
2023年 | 1,980kg-CO2 |
2022年 | 1,866kg-CO2 |
2021年 | 2,193kg-CO2 |
スコープ3 CORの過去3年推移
2023年 | 8,740kg-CO2 |
2022年 | 8,115kg-CO2 |
2021年 | 10,244kg-CO2 |
スコープ1+2のCOA推移
2023年 | 1,426kg-CO2 |
2022年 | 1,496kg-CO2 |
2021年 | 1,563kg-CO2 |
スコープ3のCOA推移
2023年 | 6,297kg-CO2 |
2022年 | 6,507kg-CO2 |
2021年 | 7,301kg-CO2 |
2023年 | 3,920億円 |
2022年 | 4,196億円 |
2021年 | 3,693億円 |
2023年 | 110億円 |
2022年 | 194億円 |
2021年 | 237億円 |
2023年 | 5,441億円 |
2022年 | 5,233億円 |
2021年 | 5,182億円 |
すべての会社と比較したポジション
業界内ポジション
CORスコープ1+2
CORスコープ3
CORスコープ1+2
CORスコープ3
COAスコープ1+2
COAスコープ3
COAスコープ1+2
COAスコープ3